【IR日本まとめ2020】新型コロナ感染症から基本方針決定まで

JaIR編集委員 玉置泰紀

 2019年年末から中国・武漢で始まった新型コロナ感染症は、SARSやMERSを超える、かつての1918年から1920年にかけて世界中で猛威を振るったスペイン風邪クラスの深刻な影響を与え、東京オリンピック・パラリンピックやドバイ万博が延期になり、IR(統合型リゾート)基本方針発表も今年前半の予定が12月に伸び、IR区域整備計画の認定申請期間(都道府県・政令市から国への申請)も、2021年10月1日~2022年4月28日まで9か月延期された。この激動の一年をJaIRの記事を追いかけながら見ていこう。
12月18日、菅総理は「政府一丸となって観光先進国実現を目指す」とIR実現を強調
 

2020年・IR国内18大ニュースを時系列で一気に見せる

・【1月29日・30日】第1回 横浜 総合型リゾート産業展開催される。
⇒「第1回 横浜 総合型リゾート産業展」開催 IRの誤解を解けるか? 
https://jair.report/article/240/

・【2月14日】大阪府・市のIRの事業者公募への応募はMGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同体のみ。
⇒【2/9~2/15のIR記事まとめ】大阪への応募はMGM&オリックスのみ、秋元議員が保釈 
https://jair.report/article/269/

・【3月12日】横浜市は、IR誘致について、開発事業者に求める条件などを定めた実施方針案を公表した。
⇒【3/8~3/14のIR記事まとめ】横浜がIR実施方針案を公表、マカオは徐々に復活へ 
https://jair.report/article/278/

・【3月22日】MGMリゾーツインターナショナルは、ビル・ホーンバックル社長が最高経営責任者(CEO)、ポール・セーラム氏が取締役会長に就任したことを発表した。
⇒ MGMリゾーツがジム・ムーレン氏の後任となる新CEOと会長の就任を発表  
https://jair.report/article/281/

・【4月15日】横浜市の林文子市長は定例記者会見で、6月に予定していたIRの誘致事業の要件をまとめた実施方針の公表を8月に延期すると正式表明した。
⇒【4/12~4/18のIR記事まとめ】横浜市はIR実施方針の延期を発表、コロナウイルスとIR 
https://jair.report/article/291/

・【5月13日】ラスベガス・サンズ(本社:米国ネバダ州ラスベガス)は「日本における統合型リゾート開発の機会を追求しないこと」を明らかにした。
⇒ラスベガス・サンズが日本での統合型リゾートから撤退 
https://jair.report/article/300/

・【6月4日】松井一郎・大阪市長の定例記者会見にて、質疑応答部分で統合型リゾート(IR)に関する質疑があった。
⇒大阪のIRは延びるのか?6月4日の松井市長の記者会見を読み解く 
https://jair.report/article/334/

・【6月23日】大阪府・大阪市IR推進局は、令和2年(2020年)7月頃としていた提案審査書類(RFP)の提出期限について、「現時点において国の基本方針が策定されていない」ことと、「新型コロナウイルス感染症の影響を見極めていく必要があること」等を踏まえて、「当面の間延長する」ことを発表した。
⇒大阪府・大阪市IR推進局がRFP提出スケジュールを当面延期 
https://jair.report/article/334/

・【7月5日】現職の小池百合子東京都知事は、元日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(立憲民主党、共産党、社民党が支援)、れいわ新選組代表の山本太郎氏、元熊本県副知事の小野泰輔氏(日本維新の会推薦)らを押さえて、史上最多の22人が立候補した東京都知事選を制した。
⇒東京都知事選、小池百合子氏圧勝 東京IRの行方は!? 
https://jair.report/article/362/

・【8月19日】横浜市の林文子市長は定例記者会見で、市が8月に予定していたIRの要件を定める実施方針の公表を延期すると発表した。当初は6月に公表予定で、2度目の延期となる。
⇒【8/16~8/22のIR記事まとめ】横浜が実施方針の公表を延期、秋元議員が再逮捕 
https://jair.report/article/431/

・【8月28日】安倍晋三首相は記者会見で辞任の意向を表明した。2012年12月に第2次安倍政権が発足、連続の在任日数が24日で2,799日となり、歴代1位となっていた。
⇒安倍首相辞任表明でIRに大きな影響 
https://jair.report/article/440/

・【9月14日】菅義偉・官房長官は、自民党(自由民主党)総裁選挙の投開票を受け、394票の国会議員票、47都道府県連に3票ずつ割り当てられた141票の地方票合わせて535票のうち(有効票は534票)、7割を超える377票(国会議員票288票、地方票89票)を集めて、第26代自民党総裁に選出された。
⇒菅義偉氏が第26代自民党総裁に選出、IRへの影響は 
https://jair.report/article/457/

・【10月9日】IR(統合型リゾート)の担当官庁である国土交通省観光庁は、昨年9月に公示して意見募集(パブコメ)していた「特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針(案)」の修正版などを公示、再意見募集を開始した。
⇒観光庁が修正IR基本方針案を公示、認定申請は9か月延期 
https://jair.report/article/474/

・【11月6日】和歌山県は、「特定複合観光施設設置運営事業実施方針(案)」や「設置運営事業募集要項」、「運営事業募集要項 優先権者選定基準」、「運営事業募集要項 様式集及び記載要領」の11月6日修正版を公表。政府の変更に合わせた修正が行われたうえ、コンソーシアム全体の参加資格審査のための提出書類(RFP)の期限を、10月19日から、2021年1月15日に延期をした。IRの開業の予定は2026年春ごろと明記されており、2025年の大阪・関西万博前の開業を目指していた和歌山県は軌道修正を余儀なくされた。
⇒和歌山県は政府の新IR基本方針(案)を受けてRFPの提出を2か月延期 
https://jair.report/article/505/

・【11月17日】IR整備法に基づく横浜イノベーションIR協議会が、パシフィコ横浜で開催された。林文子・横浜市長が議長となり、黒岩祐治・神奈川県知事ら出席者に横浜市が作成した「横浜IRの方向性」の資料が説明をされ、市と県が一体で一体で、IR(統合型リゾート)に取り組んでいくこととなった。
⇒横浜イノベーションIR協議会開催、林市長、黒岩知事が意見交換 
https://jair.report/article/512/

・【11月25日】長崎県は、観光庁から10月9日に公表された「特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針(修正案)」の内容を踏まえ、実施方針(案)の一部を修正、公表した。
⇒長崎県がIR区域整備実施方針(修正案)を発表、パブコメ募集開始 
https://jair.report/article/517/

・【12月18日】政府は、第7回特定複合観光施設区域整備推進本部を開催、IR(統合型リゾート)整備に関する基本方針を決定した。
⇒政府がIR基本方針を決定 事業者との接触ルールも公表し、IR開業へ本格始動 https://jair.report/article/530/

・【12月18日】政府が18日、IR(統合型リゾート)整備に関する基本方針を決定したことを受けて、手を挙げている自治体や関心を示している自治体は、それぞれ記者会見などでコメントを出したので、まとめた。
⇒IR基本方針がいよいよ決定 各自治体の反応は?
https://jair.report/article/531/
11月17日、横浜イノベーションIR協議会の議長になった林市長
 
12月18日の吉村洋文・大阪府知事の囲み会見