●モヒガン(インスパイア・エンターテインメント・リゾート)
アメリカを本拠地とする部族カジノ運営会社モヒガンは、12月末の投資家向けプレゼンテーションの中で、韓国で建設中のカジノリゾート「インスパイア・エンターテインメント・リゾート(別名インスパイア・コリア)」のオープン時期を「2023年初頭」として、予定より「遅れている」ことを報告した。以前は2022年を目指しているとしていた。モヒガンは、1月下旬に、韓国政府に対して、開業延期に関する正式な要請書を提出した。
「インスパイア・エンターテインメント・リゾート」は、韓国の主要国際航空に近い仁川(インチョン)に建設されており、段階的に開発される。全体で数十億ドル(数千億円)規模の計画である。現状では「約12%が完成」している。
韓国へは旅行者は原則入国不可、日韓ビジネストラックは感染再拡大で停止に
韓国の渡航制限は2020年から続いており、現時点でも一般的な旅行者は原則入国不可である。韓国では、2021年2月15日から、すべての隔離免除者は入国直後に臨時生活施設で検査を受けた上で、入国後5~7日以内にPCR検査の陰性証明書を提出することが必要となった。2020年10月8日より運用されてきた日韓ビジネストラック及びレジデンストラック(防疫措置を確約できる受入企業・団体がいることを条件に、双方の 取り決めに基づき、例外的に新規入国を認め、14 日間の待機期間中も、行動範囲を限定した形で行動制限を一部緩和する措置)については、日本の緊急事態解除宣言が発せられるまでの間、両トラックの運用が停止となっている。
韓国では2020年通年のGDP成長率はマイナスとなったが、経済全体は2020年下半期に回復。アナリストは「2月頃にワクチン接種が始れば、厳しい封じ込め対策の必要性は低下し、内需が刺激される」との見方を示している。現在は韓国経済の柱である輸出が好調で、年初の経済状況は順調に回復している。一方で、深刻な消費不振となっており、対面で行われるサービス業が打撃を受けたことから、雇用が減り、一般国民は経済が回復している実感を得られずにいる。2021年の韓国の観光業、IR産業の回復は、国内外の移動制限の緩和と、ワクチン接種の普及次第と見られる。
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