<IR用語集・基礎知識> 大阪府・市

JaIR編集部

2013年12月にIR推進法案が上程されたことを受け、大阪府・市が連携して立地準備に取り組むための「大阪府市IR立地準備会議」を設置。その後、もともとオリンピック誘致目的で埋め立てた夢洲(ゆめしま)を候補地とした基本コンセプト案の作成を経て、IRを核とした国際観光拠点の形成を実現するための指針である「夢洲まちづくり構想(案)」を取りまとめた。2017年4月には大阪府・大阪市共同の内部組織としてIR推進局を設置し、大阪府・市、地元経済団体が連携してIR誘致活動を展開している。

大阪維新の会がIRを強力に推進しており、2019年4月の府知事と市長のたすき掛け選挙にも勝利した。早くから自治体の意思が明確だったこともあり、他の自治体に比べて、反対意見も少ないと言われる。しかし、2020年11月1日、大阪市を廃止して四つの特別区に再編する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われ、前回2015年に続いて否決された。IRへの影響は限定的とみられるが、コロナ禍もあり大きくペースダウンしている。

候補地は大阪湾の人工島「夢洲」の90ha。夢洲の半分で2025年に万博が開催されることが決定しており、IRはその前年の2024年開業を目指していたが、その後は後述の修正された実施方針(案)にあるように、開業時期・形態について、条件が緩和されてきている。現状、車両アクセスが1本の橋と海底トンネルに限られるため、交通インフラ整備については、すでに決まっている地下鉄の延伸に加え、JRや私鉄、船舶も含めて検討をする必要がある。この莫大な整備費用の一部(200億円超)の負担をIR業者に要請している。

2019年5月のコンセプト申請(RFC)に応募したIRオペレーターは7社だったが、2019年8月の横浜IR誘致発表を受け、ラスベガス・サンズやメルコリゾーツ&エンターテインメントが横浜に鞍替えし、RFCを提出したオペレーターはMGMとオリックスのコンソーシアム、ゲンティン・シンガポール、ギャラクシーエンターテインメントの3事業者に。2020年2月14日の事業者公募(RFP)には、MGMとオリックスのコンソーシアムのみが応募した。

2020年6月23日には、2020年7月頃としていた提案審査書類(RFP)の提出期限について、「現時点において国の基本方針が策定されていない」ことと、「新型コロナウイルス感染症の影響を見極めていく必要があること」等を踏まえて、「当面の間延長する」ことを発表。

2020年12月18日、国が策定・公表した区域整備計画の認定申請期間を定める政令及び基本方針の内容などを踏まえ、実施方針(案)を修正し公表した。大きな修正点としては、展示等施設及び宿泊施設について、段階整備を可能とし、実施方針の確定にあわせて、資格審査書類の追加受付を実施することを公表した。改めてRFPの提出期限も、2021年7月ごろと発表された。

(2021年3月15日更新)