ギャラクシーが決算発表、第4四半期はEBITDAで黒字を確保 日本への意欲も表明

JaIR編集部

 ギャラクシーエンターテインメントグループ(GEG)は25日、2020年第4四半期決算、2020年通期決算発表を行った。第4四半期の報告によると、グループの第4四半期の調整後EBITDAは10億香港ドル(約136億円)。これは、第3四半期に報告された9億香港ドル(約123億円)の調整後EBITDA損失と比較すると207%の改善になった。この改善は、主に訪問者数の増加による収益の増加と、コスト管理を維持したことによるという。通年の調整後EBITDAは、2019年の165億香港ドル(約2,253億円)に対し、10億香港ドル(約136億円)となった。

 Dr. ルイ・チェ・ウーGEG会長は、日本について「パンデミックの影響を受けている日本を含めた海外展開も引き続き進めております」とコメント、進出への意欲を明言している。

GEGのホームページより
 

GEGは日本を長期的成長の機会と捉え、マカオなどの国際的な拡大を補完する

 Dr. ルイ・チェ・ウーGEG会長は、決算のプレスリリースで、第4四半期のEBITDAが前期から大きく改善したことについて、「私たちは、困難なパンデミック危機の間、マカオ政府の積極的なリーダーシップに改めて拍手を送ります。彼らの焦点は、コミュニティの健康と安全を確保するだけでなく マカオが観光客を誘致し、経済回復をサポートし、維持するための体制を整える事です。それらはマカオの社会的安定性の向上に貢献します」とコメントしている。

 今後の投資、事業についても、「コタイ・フェーズ3&4をはじめとする開発プロジェクトは順調に進んでいます。リゾートの改装、再構成、新しい事業の開発などを行っていきます。また、パンデミックの影響を受けている日本を含めた海外展開も引き続き進めております。当社グループは保守的な財務運営を行っているため、期末時点でのネットキャッシュは、継続的な事業運営に貴重な柔軟性をもたらし、長期的な開発計画の継続を可能にしています」と自信を示した。

 リリースの詳細では、開発の最新情報について、「開発の機会を追求し続ける」とタイトルをつけて、以下の4項目を挙げているが、海外展開は日本だけを挙げている。

・リゾートの競争力を維持するために、リゾートの継続的な改善を継続的に行います
・コタイ第3・4期の開発作業を継続し、主にMICE、エンターテイメント、ファミリー施設をターゲットとした非ゲーミングに重点を置いており、COVID-19を考慮すると、スケジュールに影響が出る可能性があります
・恒琴島とマカオの関係強化に励まされ、恒琴プロジェクトの計画を継続しています。また、恒琴とマカオ以外にも、急速に拡大しているグレーターベイエリアでの事業機会も視野に入れています
・日本を含む海外市場での機会を継続的に模索しています

 日本についてはさらに、国際という項目で、「日本を拠点とする当社のチームは、COVID-19の危機に対処しながらも、日本での開発努力を続けています。私たちは日本を長期的成長の機会と捉えており、マカオでの事業やその他の国際的な拡大を補完するものと考えています。GEGは、モナコ公国のモンテカルロSBMと日本のパートナーと共に、当社のワールドクラスIRブランドを日本にもたらすことに引き続き関心を持っています」と説明し、展望という項目の中でも「私たちは日本を含む国際的な拡大計画に引き続き取り組んでいます。COVID-19の影響により、日本では統合型リゾートのライセンス取得のスケジュールが変更されたことを理解しており、日本へのブランド導入には引き続き関心を持っています」と強調をしている。

 横浜市が公表しているRFCによると、「日本型IRの実現に関すること」への提案者は、残っている事業者では、ギャラクシーエンターテインメントジャパンのほか、ゲンティン・シンガポール、SHOTOKU、セガサミー・ホールディングス、メルコリゾーツ&エンターテインメントの名前が挙がっている。

 横浜市は、1月21日から民間事業者の公募(RFP)を開始しており、今回の参加審査は公募に先だって行なわれる事前登録にあたる。審査を通過した事業者は、事業条件書に対する質問と回答を経て、6月1日~6月11日までに提案審査書類を提出。2021年の夏頃には運営事業者が選定される見込みとなっているが、横浜市は15日、1事業者が公募の参加審査を通過したことを発表した。事業者名は明かされていない。


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