ギャラクシーが前期より改善した第3四半期の業績を発表 日本IRの進出予定は変化なし

JaIR編集部

 ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は10日、2020年第3四半期の業績を発表した。グループの調整後EBITDAは9億香港ドル(約122億円)の損失だったが、第2四半期の14億香港ドル(約190億円)に対して改善している。Dr. ルイ・チェ・ウーGEG会長は、日本について「さらに、日本への参入計画を中心とした、海外展開にも取り組んでいます。新型コロナウイルスの影響により日本政府のスケジュールに変更が生じ、地方自治体や事業者からの申請期間が 2022 年 4 月まで延長されました」とコメントしており、進出への気持ちは変わらない事を明言している。
GEGのプレスリリースよりグループの調整後EBITDAの推移

旅行客が減少している時期だからこそ新商品や競争力を


 Dr. ルイ・チェ・ウーGEG会長のコメントは以下の通り。

「今後、少なくとも新型コロナウイルスのワクチンができるまでは、旅行計画を立てる際、健康や安全が最も重視されるでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めに成功したというマカオの偉大な実績は、アジア全土からのお客様を引き付ける要因となっています。コタイ地区ギャラクシー・マカオの第3および第4フェーズを始め、経過の順調な開発プロジェクトを今後も推進してまいります。

 また当社は、マカオへの旅行客が減少しているこの時期を、改修や再構成、新しい商品の導入によりリゾートの競争力やお客様への訴求力を盤石なものとするチャンスととらえております。これらのプロジェクトに対する継続的な投資は、短期的には地域経済を支え、さらにはマカオを世界の観光とレジャーの中心地として開発するというマカオ政府の構想を支援するものになるでしょう。

 さらに、日本への参入計画を中心とした、海外展開にも取り組んでいます。新型コロナウイルスの影響により日本政府のスケジュールに変更が生じ、地方自治体や事業者からの申請期間が 2022 年 4 月まで延長されました。

 第3四半期末で432億香港ドルの現金と流動性のある投資、397億香港ドルのネットキャッシュを保有しているため、当社のバランスシートは引き続き堅調で、影響はほとんどありません。そのため、管理運営と新規開発のサポートにおいて、柔軟な対応が可能となっています」

 また、今後の開発については、以下の4点を挙げている。

●現在、行っているリゾートの段階的な強化を続け、競争力とお客様への訴求力を維持
●コタイ地区ギャラクシー・マカオの第3および第4フェーズ。ノンゲーミング事業の MICE やエンターテインメント、家族向け施設を中心に、ゲーミングも含めて開発が進行中。新型コロナウイルスの感染状況によりスケジュールに影響を受ける可能性あり。
●横琴島。横琴島とマカオの最近の関係強化によりリゾート開発を推進
●国際事業の展開。日本を含む海外市場で引き続き機会を探索

 日本については「日本を拠点とするチームは、コロナ禍にあっても日本での開発活動を継続しています。日本は長期的に見て大きな成長機会があり、当社のマカオおよびその他の国際的な事業計画を補完することになるでしょう。GEG は、モナコ公国のモンテカルロSBM および日本のパートナーと共同で、日本でワールドクラスの統合型リゾートを展開することを楽しみにしています」とコメントしており、「日本で統合型リゾートのライセンス取得に関するタイムラインが変更になったのは理解できることであり、私たちは日本市場への参入に引き続き関心を持っております」と強調している。

 今後の事業について、「短期的には新型コロナウイルスのマカオへの影響は継続すると考えられ、中国本土や香港、マカオの旅行制限は緩和されたものの、ソーシャルディスタンシング対策は引き続き実施されます。第 3 四半期に中国本土において、IVS(個人訪問スキーム)や団体旅行のビザの発給が段階的に再開されているのは喜ばしいことですが、中国本土の都市の多くで IVS の申請は 9 月下旬以降となっています。従って、マカオは今後IVSプログラム再開の恩恵を受け、訪問客数が改善すると予想されます。私たちは、中長期的にはマカオの将来に大きな希望を持っております」と改善を見込んでいる。
 
ギャラクシー・エンターテインメント・グループ
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