和歌山県がRFP提出期限の延期を発表

JaIR編集部

 和歌山県は、9日、統合型リゾート(IR)の設置運営に関して、国の基本方針(案)のパブリックコメント(意見募集)が公表され、国の区域整備計画案の申請開始時期が当初予定から9か月延期となる2021年10月からの開始となったことを受け、現在実施中の和歌山IRの事業者公募について、10月19日としているRFP提出期限を延長することを発表した。新たな提出期限は、「基本方針(案)の内容を精査した上で、後日、発表」するとしている。

 国は当初、自治体と運営事業者が共同策定した区域整備計画案を2021年1月4日~7月30日に受け付けるとしており、和歌山県では和歌山マリーナシティへの誘致に向けて、IR事業者公募を今年3月から開始していた。途中、新型コロナウィルス感染症の影響により、和歌山県はRFP提出締切を49日延期したが、基本的に来年1月~7月の国への申請に合わせたスケジュールで進んでおり、10月19日にRFP提出締切、2021年1月に事業者決定の予定であった。

 和歌山県では「基本方針(案)の修正を踏まえた実施方針及び募集要項等の修正や、それに応じた民間事業者の提案内容の修正機会を確保するための期間が必要なこと、また、基本方針の確定までにはなお一定の期間を要することなどを踏まえ」、提出期限の延期を決定したと述べている。

 和歌山IRの候補事業者は、クレアベストニームベンチャーズ株式会社とサンシティグループホールディングスジャパン株式会社の2社。和歌山県では、大阪・関西万博開催前の2025年春ごろのIR開業を目指していたが、国の申請期間が後ろ倒しとなったことで、万博前の開業が難しくなる可能性もでてきた。


■関連サイト
和歌山県 「和歌山県特定複合観光施設設置運営事業」提案審査書類等の提出期限を延期します
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/d00205390.html

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