ゲンティンとセガサミーが横浜IR入札への参加中止を表明

JaIR編集部

 ゲンティン・シンガポール社(以下ゲンティン)は2021年9月10日、新しく横浜市長に選ばれた山中竹春氏が同日、横浜市会本会議で所信表明を行い、IR誘致の撤回を宣言した事を受けて、横浜IR入札への参加を中止することを発表した。また同日、セガサミーホールディングス(以下、セガサミー)も、「横浜市における IR 事業への参画を中止せざるを得ない状況となりました」と、入札からの撤退を発表した。

IR予定地だった横浜市の山下ふ頭

ゲンティン「重要な投資を提案してきただけに、予期せぬ出来事に驚き、残念」


 ゲンティンは2021年6月11日に、セガサミー・ホールディングスなどの企業とコンソーシアムを率い、横浜市の日本における統合型リゾート事業の提案依頼に応じて入札を行うことを発表していた。

 ゲンティンのプレスリリースでのコメントは以下の通り(原文は英語。訳はJaIR編集部)。

「取締役会および経営陣は、コンソーシアムパートナーおよびサポートパートナーとともに、多大な時間と最善の努力を費やして魅力的な入札準備・提出をしてきました、横浜市とそのコミュニティに利益をもたらし、同時に横浜を世界的な観光地にするための重要な投資を提案してきただけに、市の横浜IR入札中止の決定に至った予期せぬ出来事に驚き、残念におもいます。
 当社の横浜IR入札にご支援、ご協力いただいたすべての関係者に感謝するとともに、今後の横浜の発展をお祈り申し上げます」

 セガサミーも同日、プレスリリースで、以下のように発表した。

「(開示事項の経過)横浜市における統合型リゾート事業への参画中止に関するお知らせ
当社は、2021年6月11日付「横浜市における統合型リゾート事業への参画に関するお知らせ」において、日本国内における統合型リゾート事業(以下、IR事業)への参画を目指して、世界有数のリゾート施設運営企業であるゲンティン・シンガポール・リミテッド(Genting Singapore Limited)と協業し、綜合警備保障株式会社、鹿島建設株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社大林組とともにコンソーシアムを組成し、横浜市の実施する特定複合観光施設設置運営予定者の公募に応募することを公表いたしました。

 この度、9月10日に横浜市が特定複合観光施設(以下、IR施設)の設置運営事業予定者の公募の中止を決定いたしました。これを受け、横浜市におけるIR事業への参画を中止せざるを得ない状況となりました。

 なお、本件による 2022 年 3 月期の連結業績への影響は軽微です」

 同じく、横浜IRに向けて入札をしていたメルコリゾーツ&エンターテインメント(以下、メルコリゾーツ)は2021年9月13日、横浜市における統合型リゾート開発の権利取得に向けた活動を中止することを発表、メルコは、「引き続き日本にコミットし、国内での開発機会を模索してまいります」と、日本でのIRについては今後も検討を続けるとしている。

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