長崎IRの第一次審査の通過3者を発表

JaIR編集部

 長崎県は19日、九州・長崎特定複合観光施設(IR)設置運営事業の公募に係る第一次審査の結果について3者の通過者を発表した。カレント・グループとONE KYUSHUは選考に漏れた。二次審査書類の提出期限は6月、結果の発表は8月頃の予定。

 19日が長崎県議会閉会日で午後、中村法道知事の定例記者会見で、通過事業者に対して「国の選ぶ三か所に残り、認定をもらう必要がある。如何に国内の観光、産業に貢献していただけるのか。質、規模も求められる。我が国の経済発展にも資するような提案を期待している」と述べた。


第一次審査通貨グループ名 *五十音順

オシドリ・コンソーシアム
(代表企業名:Oshidori International Holdings Limited)

CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN
(代表企業名:CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN 株式会社)

NIKI Chyau Fwu(Parkview) Group
(代表企業名:株式会社 THE NIKI)    
        
3月19日の長崎県・中村法道知事の定例記者会見より
 

第二次審査の結果は8月に公表の予定

 第二次審査書類の受付期限は6月まで(予定)となっており、審査結果の公表は8月(予定)だ。一次審査は300点満点で、主に運営能力と財務能力のチェックをしたが、二次審査は1000点満点で、運営・財務以外に、コンセプト、アイコニックな施設、懸念事項対策、地域還元などが問われる。

 また、第二次審査に参加する応募者の選定(第一次審査)及び設置運営事業予定者の選定(第二次審査)にあたり、客観的な評価を行うために、有識者等からなる審査委員会(以下「審査委員会」という。)を設置し、審査委員会から設置運営事業予定者審査基準及び評価内容等についての意見を聞くこととしており、審査委員会は、以下の8名で構成される(以下敬称略)。


 菊森 淳文(委員長)     ながさき地域政策研究所 理事長
 西岡 誠治(副委員長)   長崎県立大学 地域創造学部 公共政策学科 教授
 波多 順子               公認会計士・税理士、はた会計 所長
 久保 隆行               立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部 教授
 武藤 岳夫               独立行政法人国立病院機構 肥前精神医療センター 精神科医長
 加来 洋一               長崎こども・女性・障害者支援センター 所長
 田中 英隆               佐世保市 副市長
 上田 裕司               長崎県 副知事


 中村知事は、記者会見で「15日に開催された有識者による審査委員会で、コンセプト、運営実績、財務能力の3点について書類審査を行い決定した。今後は3事業者に、二次審査に向けて、より詳しい書類を出してもらう。今後とも県民の意見を聞きながら九州の観光や経済、国の経済発展に貢献するIRに力を入れていきたい」と意欲を見せた。
        
        

        
長崎県のRFP募集要項から 
 

第一次審査を通過した3事業者の概要

【オシドリ・コンソーシアム】
 オシドリ・インターナショナル・デベロップメント合同会社は、香港の総合金融サービス会社オシドリ・インターナショナル・ホールディングス(香港証券取引所上場)を親会社に持つ、長崎県佐世保市の統合型リゾート開発を目的として設立された日本法人。オシドリ・インターナショナル・デベロップメント合同会社の会長兼社長兼CEOのアレハンドロ・イエメンジアン氏は、MGMリゾーツの元社長及びMGMスタジオの元CEOで、IR事業に豊富な経験を有し、IRのデザイン、設計、運営を総合的に行う。統合型エンターテイメント・リゾート(IER)の総合開発を世界各地で展開するモヒガン・ゲーミング&エンターテイメント(本社:米国コネチカット州アンカスビル、CEO:マリオ・コントメルコス氏、以下モヒガン)とパートナーシップを締結している。

【カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン(CAIJ)】
 カジノ・オーストリア(CA)は、1934年にオーストリア政府により設立された国営IR事業者で、カジノ・オーストリア・インターナショナル(CAI)は100%子会社。オーストリア政府は34%の株を持っている。CAは、多くのカジノやロトくじ、宝くじ、オンラインゲーミングなどを運営しており、子会社CAIは、スイス(ルツェルン)、オーストラリア(ケアンズ)、セルビア(ベオグラード)、ベルギー(ブリュッセル)の4か所でカジノリゾートを運営しており、世界35か国に300か所のカジノプロジェクトを展開している。CAIの日本支社、CAIJの社長は林明夫氏。林氏は、再生医療分野で株式会社TESホールディングスとバイオス株式会社の代表取締役も務めている。

【NIKI Chyau Fwu(Parkview) Group】
 NIKI & Chyau Fwu (Parkview) Groupは、二期リゾートが運営してきた二期倶楽部を源流とする日本企業、株式会社THE NIKIと、1950年代に台湾で設立された先進的な建設・開発企業であるチャウフー(Chyau Fwu)社を起源とするコングロマリット企業、チャウフー (パークビュー) グループのコンソーシアム。二期倶楽部は、「自然と文明、東洋と西洋の融合を通じ、最高のおもてなしをする」というコンセプトで、リゾート・ホスピタリティ施設を運営。株式会社THE NIKIは、二期倶楽部(栃木県那須)の2017年秋までの30年以上に及ぶリゾート運営の経験と、THE NIKIという新たなブランドによるホスピタリティ・サービス提供を目的に設立されている。


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