【IR映画ガイド】映画を観て徹底的にカジノを感じる JaIR流ステイホームの過ごし方

JaIR編集部

 IRの肝となるカジノ。どんな世界なのか、実際に行って、見て、触れてみるのがいちばん。でもこのご時世、当分の間現地視察は難しそう…。そんな時期だからこそ、ステイ・ホームを逆手にとって、映画を観て感じることをお勧めします。

 実は映画の世界には、カジノの歴史から最新のIRまで、いろいろなことを身近に感じられて、しっかり理解できる作品がたくさんあります。JaIRでは「IRを理解するために役に立つ」、ということを最大の選考基準に据えた、「JaIR特選 IR映画ガイド」をまとめてみました。さらにこの中から1本ずつ順番に紹介していく連載をスタートさせます。一般的な映画紹介は他に任せて、毎週金曜日、徹底的にIRにこだわって、作品の背景や見所を紹介していく予定です。


近代的なカジノや街並みに触れる映画


「オーシャンズ11」(2001年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv32242/

もはや18年も前の映画ながら、カジノ=ゴッドファーザーという古い常識からすればだいぶ近代的。ラスベガスのIRを舞台として映画で、近代的な警備システムを感じることもできる。ベラージオ、ミラージュ、MGMグランドがそのまま出てくる。このあと、「オーシャンズ12」、「オーシャンズ13」と続く大ヒットシリーズになる。元ネタはフランク・シナトラの「オーシャンと十一人の仲間」(1960年 アメリカ)。

「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(2009年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv46220/

ラスベガスでのバチェラー・パーティーで泥酔して巻き起こる大騒動。安心・安全の最新式IRだからこそハメを外しすぎてしまった主人公4人組の目線でラスベガスの街をたどることができる。ラスベガスといえばコレというお決まりの要素が詰まっている。後にシリーズ化し、シリーズ最終作「ハングオーバー!!! 最後の反省会」でもラスベガスが再び舞台となった。

「ラスト・ベガス」(2013年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv55213/

ラスベガスの華やかな最新式IRと、趣のある旧式カジノが両方が登場し、街の奥深さが味わえる作品。オスカー俳優4人の、コミカルで時にハッとさせられる演技を通して、老いも若きも誰もが楽しめる街ラスベガスの魅力を知ることができる。

「クレイジー・リッチ!」(2018年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv64510/

カジノがメインではないものの、マリーナベイ・サンズを中心としたIRで勢いを増す、最近のシンガポールの街と、日本型IRでもメイン・ターゲットとなるであろうアジア系の超富裕層を身近に感じられる映画。
 
「名探偵コナン 紺青の拳」(2019年 日本)
https://movie.walkerplus.com/mv66849/

アニメ映画ながら物語の舞台となったシンガポールの街やマリーナベイサンズの魅力が存分に描かれる。さらにアニメ映画ならではの「ぶっ飛び演出」は、マリーナベイ・サンズを語る上での欠かせない話題にもなっている。
 

旧タイプのカジノの世界観と歴史に触れる映画


 「ゴッドファーザー」(1972年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv3404/

ステレオタイプな「カジノ=マフィア=怖い」の前時代的な世界を体感できる映画。日本人のカジノアレルギーを作った世界観を再認識。3部作合わせてカジノ映画としての視点で見るのも新しい。「バグジー」まで観れば、ラスベガスの歴史を立体的に感じることができる。
 
「バグジー」(1991年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv7292/

ラスベガスを作った男その1、ベンジャミン・バグジー・シーゲルの物語。砂漠に最初の本格的なカジノホテル、フラミンゴ・ホテルを作り、ラスベガスの開拓者とされている。1950年前後のラスベガスが舞台。
 
「カジノ」(1995年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv10390/

ラスベガスを作った男その2、フランクローレンス・レフティ・ローゼンタールの物語。スポーツ賭博のオッズメーカーとして頭角を現し、マフィアのボスたちから、スターダストやフリーモント等の運営を任され、ラスベガスの繁栄を支えた。1970年代のラスベガスが舞台。 

「アビエイター」(2004年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv34438/

ラスベガスを作った男その3、 マフィアに支配された1970年代、ラスベガスを浄化したとされる大富豪ハワード・ヒューズの物語。ラスベガス進出前に航空業界で成功した頃の話しながら、マフィアを排除して、大企業が投資できる現在のラスベガスの基礎を築いた男の人となりを理解しておくことは意味深い。
 
「007シリーズ」
40年以上にわたって続く大人気シリーズは全てで25本(イオン・プロ。このほかにコロンビア映画の「カジノ・ロワイヤル」(1967年)を加えると26本)。旧タイプ全盛から最近作のIR感を感じるカジノまで、世界中のカジノが出てくる。ヨーロッパが舞台であることが多く、ラグジュアリーでシックな世界を堪能できる。

「007 カジノ・ロワイヤル」(2006年 イギリス・アメリカなど)は、ストレートなタイトルだが、宿敵ル・シッフルとのポーカーは見どころの一つ。
https://movie.walkerplus.com/mv35281/

 

カジノの熱いゲームの世界に触れる映画


「ゴッドギャンブラー」(1989年 香港)
https://movie.walkerplus.com/mv15690/

香港映画が描くマカオの熱~いカジノの世界。”賭神”と呼ばれた実在の人物がモデル。東京や香港を舞台に、カード、麻雀、壺振りなど、ギャンブルの熱狂的な空気が感じられる。余りの人気に、直接関係のないものまで含めて13作以上の「ゴッドギャンブラー」作品が制作されている。2014年の「ゴッド・ギャンブラー・レジェンド」では、ラスベガス帰りの主人公がマカオにやって来て大活躍という話も。

「ラスベガスをぶっつぶせ」(2008年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv37148/
ラスベガスのカジノで実際に起きた、ブラックジャックのカードカウンティング事件を題材とした映画。マサチューセッツ工科大学の数学の天才学生たちが頭脳を武器にラスベガスで荒稼ぎしようとする。実際にはカードカウンティングは違法行為だが、「カジノで一攫千金」を狙って攻防を繰り広げる、映画としては痛快な作品。
 

IRのエンターテインメントの世界を感じられる映画


「エルヴィス・オン・ステージ」(1970年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv1177/

ラスベガスのエンターテイメントの元祖といえばエルヴィス・プレスリー。本作は1970年ライブ公演をおさめた音楽ドキュメンタリー映画で脂の乗り切った時期のエルビスの熱唱が聴ける。当時の観客の様子も興味深い。併せて、エルビスの映画「ラスベガス万才」と楽曲「ビバ・ラスベガス」も押さえておきたい。

「ロッキーシリーズ」
ボクシング映画の金字塔「ロッキー」シリーズでは、プロボクシングの聖地ラスベガスが登場する。「ロッキー3」ではシーザーズパレス、「ロッキー4/炎の友情」では当時のMGMグランド・ホテル・アンド・カジノ(現バリーズ・ラスベガス)、「ロッキーザファイナル」ではマンダレイ・ベイが舞台に。ラスベガスが登場することで、大観衆の中での熱い闘いがよりリアルでドラマチックなものとなっている。

「ロッキー3」(1982年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv9775/

「ロッキー4/炎の友情」(1985年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv9776/

「ロッキー・ザ・ファイナル」(2006年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv36129/

「ショーガール」(1995年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv10817/

「ロボコップ」や「氷の微笑」で知られるポール・バーホーベン監督の映画で、ラスベガスでトップダンサーを目指す女性を描いた作品。ゴールデンラズベリー賞(アカデミーの逆の最低賞)を7部門撮った作品だが、ハードな描写はバーホーベンらしさに満ちている。

「グランド・イリュージョン」(2013年 アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv52855/

腕利きマジシャンたちが、得意のイリュージョンを使って大胆な窃盗作戦を仕掛ける。ラスベガスでロングラン公演を続けているレジェンド・イリュージョニスト、デビッド・カッパーフィールドが監修に入り、犯罪の手口となるイリュージョンは全て実現可能なものだけで構成された…ということも話題に。

「ロケットマン」(2019年 イギリス、アメリカ)
https://movie.walkerplus.com/mv67684/

「ボヘミアン・ラプソディ」に続いて話題となったエルトン・ジョンの自伝的映画。IRに直結するシーンは無いが、彼の経歴の中でも重要な転機になったラスベガス・シーザーズでの常設定期公演に想いを馳せることで、IRにおけるライブ・エンタメの重要性を感じるきっかけを与えてくれる映画。

■IR映画連載
第1回「バグジー」-ラスベガスを作った男の華麗で危険な香りいっぱいのロマンスを描く
https://jair.report/article/323/

第2回「オーシャンズ11」ークールでイケイケの”ラスベガス像”を作った大ヒット映画
https://jair.report/article/321/

第3回「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」-ラスベガスらしさ全開の大ヒットコメディ
https://jair.report/article/335/

第4回
「クレイジーリッチ!」ーIRで急成長した「シンガポール」と、IRを支える「超富裕層」を2時間で理解する
https://jair.report/article/341/