MICEやライブ、グルメ、ショッピング、ナイトクラブまで網羅するシーザーズのIR (1/4)

文●柳谷智宣 写真●シーザーズ・エンタテインメント

 ラスベガスのシーザーズ・パレスを中心に、シーザーズ・エンターテインメントが提供する統合型リゾート(IR)を堪能し尽くすメディアツアーに参加する僥倖に恵まれた。IRというとカジノが話題になることが多いものの、MICEやホテル、ショッピング、劇場といった複合的な観光施設も外せない要素となる。前半のシーザーズパレスのレポートに引き続き、後半ではビジネスよりの施設を含め、そこに集まるエリート達がどこで遊んでいるのかを紹介しよう。

シーザーズ・パレスとその中央にあるプール「Garden of the Gods」
 

ボーリング場付巨大ライブを貸し切って遊ぶ巨大IT企業

 5年前、ラスベガスの中心にLINQプロムナードがオープンした。ラスベガスでは初となるリテールダイニングの通りで、カジノはなし。2万8780平方メートルの敷地に約40のショップやレストランを展開しており、家族連れで楽しめるようになっている。世界で一番大きな都市型のジップライン「FLY LINQ」もあり、見上げるとスーパーマンスタイルで空中を飛んでいる人たちが目に入る。年間に2000万人が訪れているという人気スポットだ。

賑わっているLINQプロムナード。突き当たりの観覧車が「ハイ・ローラー」

 LINQプロムナードの中にある「Brooklyn Bowl Las Vegas」は7400平方メートルの広さに、レストランやコンサート場、ボーリング場を備えたエンターテイメント施設だ。ボーリング場は1階と2階に16レーンずつあり、それぞれ8人ずつプレイできる。コンサートとして使う場合、2000人は入るとのこと。普段は個人で訪れて遊べるが、貸し切りになることも多いそう。

 ビジネスコンベンションがある時に、GoogleやAmazon、Microsoft、eBayといった企業が貸し切り、社員達が遊んでいるという。うらましすぎて、端でもいいので混ぜて欲しいところだ。

「Brooklyn Bowl Las Vegas」のステージ


ステージ左手には、ボーリング場がある

 LINQプロムナードの突き当たりには世界最大の観覧車「ハイ・ローラー」がある。2014年に建造され、高さは168m。2014年まで世界一だったシンガポール・フライヤーより3mほど高くなっている。遠くから見るとサイズが大きすぎて、遠近感がずれてしまうほど。

 28台あるキャビンは球形で最大40人入れるそう。しかも、バーカウンター付きのキャビンもあり、追加料金を払えば飲み放題プランも用意されている。日本ではよく見る飲み放題はアメリカでは珍しく、ラスベガスではほとんど見かけない。1周にかかる時間は約30分。上からはラスベガスを一望できるほか、遠くの山々も見えて、絶景を楽しめる。今回は昼に乗ったのだが、夜なら素晴らしい夜景が見られることだろう。


「ハイ・ローラー」のキャビン。意外と中は広い


ラスベガスでは珍しく、お酒の飲み放題サービスも行っている

 こちらも、個人の旅行で来ている家族などが楽しむだけでなく、ビジネスコンベンションで来ているビジネスマンの観光スポットになっている。観覧中に飲み放題に加えて、カラオケをする団体もいるそうだ。

 ちなみに、来年ドバイにさらに大きな観覧車ができるので、世界一の座は交代するとのこと。

頂点からの眺望はなかなかのもの