セガサミーの第2四半期決算発表で、大幅減収も国内IRは横浜市のRFPに注力と発表

JaIR編集部

 セガサミーホールディングスは6日、2021年3月期第2四半期(2020年7月~9月)の決算を発表した。第2四半期の税金等調整前当期純利益(EBITDA)  は231億円の赤字で(前年同期は125億円の黒字)と大幅減収だが、通期では、コンシューマ分野の貢献により経常利益の損失幅は期初計画比で大幅減少する見通し。今後の国内IR(統合型リゾート)については、「国内IRのスケジュールを再修正」、「横浜市のRFPに注力」、「今後の参入条件等を慎重に見極めた上で参画を目指す」の3点を明らかにした。

セガサミーホールディングスの2021年3月期第2四半期決算プレゼンテーションより
 

環境に適した事業構造へ転換を目指す

 セガサミーホールディングスは4日、娯楽施設運営の連結子会社である、セガエンタテインメントの株式85.1%を遊技機器関連のGENDA(ジェンダ)に譲渡すると発表しており、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う施設休業から稼働率が低下していたこともあり、国内のゲームセンター運営事業から年内に撤退するとみられる。

 今回の決算発表では、「環境に適した事業構造へ転換」を掲げており、次年度以降は、「遊技機の業績回復」、「コンシューマ分野 グローバル事業へ注力」、「国内IRへの参画」を実行していくことで、「構造改革を継続し筋肉質な事業構造へ」体質の改善・強化を図っていくとしている。

 リゾートについては、フェニックスリゾートが「Go To トラベル事業」により施設稼働は回復基調 (施設利用者数 前年同期比46.4%)にあり、国内IRについても、新型コロナウイルス感染症の影響で政府のスケジュールが遅れていることで、セガサミーの当期の費用が当初想定より減少するなど、プラス要因はあるものの、韓国のIRを運営するパラダイスセガサミーは依然、損失を見込んでいる。

 パラダイスセガサミーの第2四半期は、売上高が1,157億ウォン(約106億円、昨年は1964億ウォンだった)、カジノ利用者数が前年同期比55.8%の10万人に留まり、一部施設の営業休止や固定費削減等による施設運営の効率化を実施している。今後は、各国の渡航制限が継続の見通しであることから、施設稼働の低下は避けられず損失を見込んでいる。

 コンシューマ分野の主軸は消費者向けのゲーム事業で、最適なプラットフォームで最適なIP展開を実施していく。4つのIP戦略(既存IP、新規IP、外部IP、リバイバルIP)とグローバルパートナーシップをかけ合わせていく戦略だ。コンシューマの好調を引き続き見込んでおり、事業ポートフォリオを見直し、アミューズメント施設分野の構造改革を実施することから損失幅を抑制していく、としている。

セガサミーホールディングスの2021年3月期 第2四半期 決算説明・補足資料より

セガサミーホールディングスの2021年3月期第2四半期決算プレゼンテーションより

セガサミーホールディングスの2021年3月期第2四半期決算プレゼンテーションより

■関連資料
セガサミーホールディングス 2021年3月期 第2四半期 決算説明・補足資料
https://www.segasammy.co.jp/japanese/pdf/release/202103_2q_hosoku_20201106_j.pdf

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