県議会の承認で明暗分かれる 長崎県と和歌山県のIR計画の行方

JaIR編集部

4月20日、和歌山県議会は本会議において県が提出したIR計画を否決した。これにより、和歌山県は今月28日が期限となっている国への区域整備計画の申請を行なえなくなり、和歌山のIR計画は白紙に戻ることとなった。

和歌山県は和歌山市の人工島である「和歌山マリーナシティ」にIRの誘致を進めており、クレアベストを中心としたコンソーシアムとともに区域整備計画を作成していた。先週からは臨時議会を開いて、整備計画を国に申請するための議案について協議を続けていたが、「資金計画に不透明性がある」と指摘。本議会の無記名投票で否決された。賛成18、反対22だったという。

一方、長崎県議会は20日の本議会でIR計画案を承認。こちらは42対3という圧倒的賛成多数での可決だった。誘致場所の「ハウステンボス」を抱える佐世保市議会もすでに計画を可決しているため、県は28日までの申請が可能になった。

最大3箇所の認定となるIRの誘致に関しては、昨年夏の横浜市長選挙で当選した山中市長がIR誘致の断念を発表して以降、大阪府・市と長崎県、和歌山県が誘致活動を推進してきたが、これで申請を行なうのは大阪府・市と長崎県のみとなる。

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