ウィン・リゾーツが第3四半期の800億円近い損失を発表しつつ改善を強調

JaIR編集部

 横浜市のIR(統合型リゾート)のRFCに提案した7社の一つであるウィン・リゾーツは5日、第3四半期の決算を発表した。営業収益は3億7,050万ドル(約383億円)で、2019年第3四半期の16億5,000万ドル(約1,707億円)から12億8,000万ドル(約1,324億円)77.5%減で、ウィン・リゾーツに帰属する第3四半期の純損失は、7億5810万ドル(約784億円)となった。しかし、マット・マドックスCEOは「新型コロナウイルスの継続的な影響と運用上の制限にもかかわらず、過去数か月にわたって各施設で達成した進歩に勇気づけられています」と改善を語っている。

ウィン・リゾーツが第3四半期の決算を発表した


日本のIRへの言及はなく、当面はアメリカ国内のオンライン・ゲーミングに注力していく

 ウィン・リゾーツは横浜事務所を閉鎖しているが、ラスベガス・サンズやシーザーズのように日本進出撤退は明言しておらず、今回の言及はなかったが、コロナ後も、日本から撤退していないと説明をしており、日本でのIR開発には、引き続き関心を持っている、としている。

 マドックスCEOは「アンコール・ボストン・ハーバーの第3四半期は記録的なEBITDA(税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益)を達成し、 ウィン・ラスベガスの週末はホテルの入居率とカジノでのプレーが堅調で、引き続き強いレジャー需要がありました。マカオも訪問制限が徐々にそして注意深く緩和され始めており、10月にEBITDA損益分岐点を達成することができました。マカオは、2021年に向けて、消費者需要の回復から引き続き改善していくことを確信しています」と語っている。

 また、オンライン・ゲーミングについては10月、オンライン・スポーツ・ベッティングの有力ブランドのベットブル・リミテッドとウィン・インタラクティブを合併した。ウィン・リゾーツが71%の株式を所有している。オンライン・スポーツ・ベッティング、ゲーム、ソーシャル・カジノなどの事業を統合することにより、ウィン・リゾーツ 全体を通してデジタルおよびインタラクティブなスポーツ・ベッティングとゲームの機会を開発していく。

 ラスベガスのメディア、8newsnowによると、第3四半期には、ニュージャージー州でオンライン・スポーツとカジノの提供を開始し、初めて迎えた顧客の反応は好感触であった、という。ニュージャージー州以外にも、多数の州で市場アクセスを確保していて、テネシー州とバージニア州では独立したライセンスを申請中で、他の管轄区域での追加アクセスの契約についても、潜在的なパートナーと協議中。全国的に認知されたデジタルのブランドとの独自の戦略は、今後数年間で急成長すると予想される事業の公正なシェアを獲得するための地位を確立している、と自信を示している。


■関連資料
ウィンリゾーツ公式サイト プレスリリース 2020年第3四半期の結果報告
https://wynnresortslimited.gcs-web.com/news-releases/news-release-details/wynn-resorts-limited-reports-third-quarter-2020-results

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