【海外版・7/29~8/4 IR記事まとめ】各社の第2四半期収益は大幅減、マカオ旅行緩和はわずかに前進 (1/2)

JaIR編集部

 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は7月29日(水)~8月4日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=106円、1マカオパタカ=13円換算です。


2020年8月4日(火)
 
【ラスベガス】ウィン・リゾーツの四半期収益95%近く急落
 
Wynn Resorts quarterly revenue plunges nearly 95%
https://www.marketwatch.com/story/wynn-resorts-quarterly-revenue-plunges-nearly-95-2020-08-04
 
カジノオペレーターのウィン・リゾーツは、第2四半期の営業収益を報告、8570万ドル(約90.6億円)で、2019年第2四半期の16.6億ドル(約1,755億円)から94.8%(15.7億ドル:約1,659億円)減となった。

ウィン・マカオも損失に転じ、営業収益は1,190万ドル(約12億円)で、2019年第2四半期の5億4,650万ドル(約577億ドル)から97.8%減となった。

■関連記事
ウィン・リゾーツ第2四半期は営業利益95%減、日本での事業は3月に中止(JaIR編集部)
https://jair.report/article/410/

 
【マカオ】香港からのマカオ到着者に対しウイルス検査規制を厳格化

Macau tightens virus test rules for arrivals from HK
http://www.ggrasia.com/macau-tightens-virus-test-rules-for-arrivals-from-hk/

マカオの保健局は香港の近隣都市からのすべての到着者の入国要件を強化する。8月4からの効力を持つ新しい要件では、香港からの入国者は、以前のように7日以内ではなく、72時間以内に受けたCovid-19陰性の証明書を持っていなければならない。香港では、7月28日から8月3日までの7日間に1日平均115.9件の感染が報告されている。
 
 
【マカオ】MGMチャイナ、第2四半期95%減

MGM CHINA REPORTS 95% REVENUE DECLINE IN SECOND QUARTER
https://macaudailytimes.com.mo/mgm-china-reports-95-revenue-decline-in-second-quarter.html
 
カジノオペレーターMGMチャイナは、第2四半期の純収益が95%減少したと報告した。
マカオへの旅行や入国規制が続いているため、純収益は3,320万ドル(約35億円)にとどまったことを、香港証券取引所への報告書で述べている。EBITDAR (利子、課税、減価償却費および賃貸料) は前年の第二四半期1億7,300万ドル(約183億円)利益と比較し1億1,600万ドル(約123億円)の損失となった。
 
また、報告書によると、第2四半期はVIPセグメントとマスマーケットセグメントの両方は苦戦し、前者は前年同期比96%減、後者は97%減となった。
 
 
【日本】パルトゥーシュがオシドリとの提携を解消し、長崎カジノへの取り組みを終了
 
Partouche ends tie with Oshidori for Nagasaki casino effort
http://www.ggrasia.com/partouche-ends-tie-with-oshidori-for-nagasaki-casino-effort/
 
フランスのカジノ運営会社パルトゥーシュは日本のカジノ参入に意欲的である香港に上場するオシドリ・インターナショナル・ホールディングスとの提携を解消した。パルトゥーシュはコメントで「IRの開発プロジェクトの進化に気を払い、その1 つとして参加する機会に興味を持っている」と述べた。契約終了の理由や契約内容の詳細については一切触れられていない。

■関連記事
パルトゥーシュ・グループ、長崎IRでのオシドリとの提携終了を事後発表(JaIR編集部)
https://jair.report/article/405/


2020年8月3日(月)

【アメリカ】AGA、国へ「ゲーム業界への最大の支援」を呼びかける

AGA calls for "greatest assistance to the gaming industry"
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54153-aga-calls-for-greatest-assistance-to-the-gaming-industry
 
 米国ゲーミング協会(AGA)のCEOビル・ミラー氏は、HEALS法(アメリカの景気刺激策)について、事業者への賠償責任保護や、ゲーミング市場に対する支援の重要な条項が含まれていることを認識していると言及した上で、従業員の雇用維持、一般事業、PPEの税額控除、旅行・観光産業の再開を目標とした条項を盛り込むことを議会に求めた。

【マカオ】マカオのカジノ収益は4ヶ月連続で90%を超える下落

Macau casino revenue fall tops 90% for 4th straight month
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54159-macau-casino-revenue-fall-tops-90por_ciento-for-4th-straight-month
 
マカオの7月の総ゲーミング収入は約1億6,800万米ドル(約178億円)で、前年比94.5%減となった。マカオのゲーミング収入(GGR)は4ヶ月連続で90%以上も急落している。ブルームバーグによると、アナリスト予想の中央値である95%減と一致しており、記録的な6月の97%減という数字に続いた。

なお、ゲーミング収入は10ヶ月連続で減少となり、中国経済の弱体化の逆風の影響も受けている。アナリストたちは今、中国が8月か9月にマカオへの観光ビザ発行を再開し、完全に開放することを期待している。
 
 
【日本】ウィン 日本の横浜営業所を閉鎖、IR市場への関心を維持
 
Wynn closes Yokohama office, remains interested in IR market
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/03/54167-wynn-closes-yokohama-office-remains-interested-in-ir-market
 
ウィン・リゾーツは、日本でのカジノライセンス計画の遅れに伴い、横浜オフィスを閉鎖したと述べたが、同社はこのプロジェクトに引き続き興味を持っていると付け加えた。コメントでは「パンデミックは統合型リゾート開発にかつてないほどの影響を及ぼしており、ウィンのようなリゾート企業はパンデミック後の市場に合わせ、どのように事業を進化させていくかを検討している」「長期的には、日本の統合型リゾート市場に引き続き関心を持ち、状況を注視していく」と述べた。
 
■関連記事
ウィン・リゾーツ横浜事務所を閉鎖、日本IRには引き続き関心(JaIR編集部)
https://jair.report/article/407/
 

【マカオ】株式公開後、スタジオ・シティのメルコ株は微上昇

Melco stake in Studio City slightly up after share offer
http://www.ggrasia.com/melco-stake-in-studio-city-slightly-up-after-share-offer/

スタジオ・シティの最大株主であるマカオのメルコリゾーツは、総額2億8,080万ドル(約297億円)を出資することで合意した。メルコインターナショナル・デベロップメントは、メルコリゾーツのスタジオシティインターナショナルへの出資比率を54.1%から54.7%に引き上げたことを発表した。          
 
なお、非公開オファーにより、スタジオ・シティ・インターナショナルは5億ドル(約530億円)の総収入を調達している。カジノリゾートの第2段階の開発と一般的な企業目的に使用するとコメントしている。
 
 
 2020年8月1日(土)
 
【マカオ】7月のマカオカジノGGRは前月比88%増:政府
 
Macau casino GGR up 88pct sequentially in July: govt
http://www.ggrasia.com/macau-casino-ggr-up-88pct-sequentially-in-july-govt/
 
マカオゲーミング検査調整局(DICJ)によると、7月のマカオカジノ総ゲーミング収入(GGR)は前年同月比94.5%減の13.4億マカオパタカ(約178億円)で、今年の6月からは87%増となった。なお、マカオ市場の2020年7ヶ月間におけるGGRは350.6億マカオパタカ(約4,664億円)となり、前年同期比79.8%減の数字となる。
 
JPモルガン社のアナリストは「7月15日に始まったマカオ-広東の緩和は、観光ビザ(IVSまたはパッケージツアー)の発行が未だに停止されている一方で、ビジネス許可証(筋金入りのハイエンドプレイヤーが利用できる)の手配・発行も3~5週間かかる、ゲーム需要にはほとんど恩恵はない」という。マカオと香港間の旅行は、引き続き片道14日間の検疫期間が設けられている。香港政府はこの検疫ルールの終了期限を9月7日まで延長したと発表した。
 
 
2020年7月31日(金)
 
【マカオ】MGM(チャイナ)、第2四半期はコロナウイルス関連の閉鎖により91%減
 
MGM reports 91% drop in revenue in Q2 due to coronavirus-related closures
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/07/31/54146-mgm-reports-91por_ciento-drop-in-revenue-in-q2-due-to-coronavirus-related-closures
 
マカオのMGMチャイナは第2四半期の純収入について、前年比95.3%減と報告。
純収益は前年同期の7億6,610万米ドル(約806億円)弱に対し、3,320万ドル(約35億)に満たないほどに減少した。不動産EBITDARは、2019年第2四半期の1億7,280万ドル(約183億円)のプラスと比較して、1億1,630万ドル(約123億円)のマイナスとなった。
 
同社はマカオ半島にあるMGMマカオと、コタイ地区にあるMGMコタイの2つのカジノリゾートを運営している。四半期の総収入は、MGMマカオは前年比95.4%減の1.39億香港ドル(約19億円)、MGMコタイは前年比95.3%減の1億1700万香港ドル(約16億円)と報じられた。
 
マカオの第2四半期の業績は、マカオ市場のゲーミング収入(GGR)が「国境と旅行規制」の影響で「96%減少し、訪問者数が100%近く減少」したことを背景にしたものであると、親会社であるMGMリゾーツは決算説明会で言及している。
 
 
【ラスベガス】CES 2021はオールデジタル
 
CES 2021 Is All-Digital
https://www.ces.tech/

毎年ネバダ州ラスベガスで開催される恒例の電子機器の見本市「CES」は来年のオンライン開催を決定した。「Covid-19蔓延に際し、世界的な健康への懸念が高まる中、2021年1月初旬にラスベガスで何万人もの人々を安全に招集し、直接会ってビジネスを行うことは不可能である」との見解をリリースに添え「CES2021は、すべてのデジタル体験を提供する」と発表している。


【ラスベガス】「ラスベガスはさらなる痛みに見舞われている」ラスベガス・サンズ社長
 
"Las Vegas is in for some more pain," Las Vegas Sands president says
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/07/31/54149-las-vegas-is-in-for-some-more-pain-las-vegas-sands-president-says
 
ラスベガス・サンズのロバート・ゴールドスタイン社長はテレビ局CNBCとのインタビューでCovid-19の影響が続く中、「ラスベガス・サンズは経済的に苦戦を続けるだろう」と述べた。
 
同氏はCESのオンライン開催について「痛々しい短期間」と語り、「ラスベガスは、どこからどう見ても大規模な都市です。15万室のホテルの部屋、大規模なコンベンション、大規模な宴会。大規模というのはラスベガスのための言葉で、この環境でいるのは容易ではない」と述べた。

また、「ラスベガスは、特に飛行機で訪れる旅行者の観光に依存する目的地の都市です。ラスベガスが有意義に回復するためには、Covid-19を防ぐワクチンか、このウイルスに対して認識を変える何か、が必要だ」「そして、それが短期的に起こるとは思えません」と、インタビューに答えた。
 
 
【マカオ】マカオ回復の鍵を握る 2週間毎のスモールステップ

Small steps fortnightly key to Macau rebound: Jefferies
http://www.ggrasia.com/small-steps-fortnightly-key-to-macau-rebound-jefferies/
 
香港を拠点とするジェフリーズ社のアナリストのリー氏は、「マカオの回復は依然としてIVS(個人訪問スキーム)に依存しているが、これは各省内の中国都市ごとに、段階的に発行される形となると予想される」と述べた。
 
マカオに関連する旅行緩和の面で、中国当局は「2週間ごとの小さなステップ」が必要であるとコメントしている。同氏は2019年と2020年上半期の「中国本土からマカオへの訪問者」のうち、広東省が「46%」と「55%」を占め、「2019年と2020年上半期の広東省からの訪問者」のうち、IVSを利用しているのは「73%」と「69%」であることから、広東省が「鍵を握っている」と付け加えた。
 
 
【マカオ】中国の大半の省がマカオへの非観光ビザ発行を再開

MORE MAINLAND PROVINCES RESUME NON-TOURISM VISAS TO MACAU
https://macaudailytimes.com.mo/more-mainland-provinces-resume-non-tourism-visas-to-macau.html

中国本土で発行されるビザは、G(個人訪問ビザ)、L(団体旅行ビザ)、T(親族訪問ビザ)、S(ビジネス目的)、D(就学・就労ビザ)、Q(その他の目的)の6種類がある。G許可証とL許可証は「観光ビザ」である。7月15日から、広東省は、S許可証(ビジネス許可証)またはD許可証(労働者や学生に発行される滞在許可証)を必要とする本土住民を対象に、マカオ特別行政区への旅行許可証サービスの発行を再開した。

報道によると、8月12日から、本土各省の居住者は、後者のマカオへの留学、マカオでの就労、マカオでのビジネスの許可書を申請することができるという。
 
 
【イギリス】英国カジノ 8月15日まで再開を延期
 
UK casinos forced to delay reopening until Aug. 15 “at the earliest”
https://calvinayre.com/2020/07/31/casino/uk-casinos-delay-reopening-aug-15-coronavirus/
 
イギリスのボリス・ジョンソン首相は、過去1ヶ月間のCovid-19感染率上昇を防く国の施策の中で、8月1日にカジノを再開する計画は「少なくとも」2週間延期されると発表した。