横浜市がIR実施方針案、募集要項素案の公表を先送り

JaIR編集部

 横浜市は30日、市会定例会にて6月中に公表するとしていた統合型リゾート(IR)の要件などを定めた実施方針案や、募集要項(RFP)の素案を公表しなかった。

 日本経済新聞によると、6月30日の市会常任委員会で「横浜IRの方向性」の修正案は公表した。3~4月に実施された意見募集(パブリックコメント)を反映して、感染症などに対する危機管理計画を加えることにした、という。実施方針案自体は予定通り8月には公表する、としている。
横浜市が統合型リゾート(IR)を説明する為に公開している動画より
 

国の基本方針策定・公布待ちの状態

 国土交通省は基本方針の策定・公表を1月中に行う予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期、3~4月に延期し、その後見通しが立たず、現状予定は発表されていない。IR整備法に定められた最終デッドラインは7月26日。赤羽一嘉・国土交通大臣は、30日の定例記者会見で、基本方針案で示している申請期間(2021年1月4日から7月30日)で支障がないか、自治体に確認中であるとしており、各自治体からの要望次第では影響があるかもしれない。

 横浜市は4月15日、新型コロナウイルスの影響を受けて、「横浜IRの方向性(案)」「実施方針(案)」「募集要項(案)の骨子」について、建築・都市整備・道路委員会での説明を4月下旬から6月下旬(第2回市会定例会)に延期すると発表していたが、昨日の6月最終日に発表できず、今後は国の動きをにらみながら、進めることになる。

 「横浜IRの方向性」「実施方針」「募集要項の骨子」の公表についても、6月から8月に延期していたが、こちらは今のところ変更しない方向だ。


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