【海外版・3/9~3/15 IR記事まとめ】シンガポール議会、新しいゲーミング規制に関する法案を承認 (1/2)

JaIR編集部

 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は2022年3月9日(水)~3月15日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=118円、1マカオパタカ=14円換算です。

2022年3月15日(火)

【マカオ】マカオの全カジノ・オペレーター、12月31日までの権利延長を要請済

More Macau ops confirm asked for rights extension to Dec 31
https://www.ggrasia.com/more-macau-ops-confirm-asked-for-rights-extension-to-dec-31/

3月3日に、マカオ市の経済財務長官であるレイ・ワイノン氏は、ゲーミング・ライセンスの期限を2022年12月31日まで延長することを発表した際、政府は申請に関連する文書の提出をオペレーターに対しすでに要求していると述べていた。現在のライセンスは6月26日に失効する予定だった。

GGRAsiaの取材によると、マカオのゲーミング事業者6社は既にこの申請を完了したという。約半年の期間のライセンス延長のためには、6社のマカオのオペレーターは、それぞれ政府に数百万ドル(数億円)を支払わなければならないことが予想されている。


【マカオ】中国のCovid-19急拡大の影響、マカオのカジノ・オペレーター株価が下落

Macau ops shares slide as mainland Covid cases rise
https://www.ggrasia.com/macau-ops-shares-slide-as-mainland-covid-cases-rise/

中国では、Covid-19症例が増加しており全国規模で急拡大している。14日には3,602人の症例を発表した。それに伴い東北部の吉林省長春市に続き、マカオに近い南部のエリアである深センでの7日間のロックダウン(都市封鎖)実施を発表した。マカオ保健局は、マカオから中国広東省の中山市と深セン市に渡航した人を対象に検疫を行っており、対象エリアを拡大している。

この影響を受けて、3月14日取引終了までに香港市場を中心に上場するマカオのカジノ運営会社6社はすべての株価が下落した。最も急落したウィン・マカオが13.2%、SJMホールディングスが12.3%、サンズ・チャイナも11.6%下落している。また、米国上場企業であるメルコ社は11.5%、MGMチャイナは10.4%の下落となった。

サンフォード・バーンスタイン社のウマンスキー氏は「(マカオのGGRは)4月は当初予想よりかなり低いGGRになることは間違いなく、5月も同様だろう」と予想をコメントしている。
好調であった2月と対照的に、中国のロックダウンは4月、5月のマカオGGRに大きく影響する予想だ
■More mainland places under Macau quarantine rules
https://www.ggrasia.com/more-mainland-places-under-macau-quarantine-rules/


2022年3月14日(月)

【アメリカ】マーチ・マッドネスでは4,500万人のアメリカ人が参加、取扱高31億ドルを見込む:AGA

March Madness expected to see $3.1B in bets from 45M Americans, AGA reports
https://www.yogonet.com/international/news/2022/03/14/61769-march-madness-expected-to-see--31b-in-bets-from-45m-americans--aga-reports

アメリカの代表的なスポーツイベントとして「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」と呼称される、全米大学体育協会(NCAA)が主催する男子バスケットボール全国大会のメイン・トーナメントが3月13日から始まっている。このスポーツイベントは毎年、3月中旬〜4月にかけて開催され、各地方大会からトーナメントを経て大学358校の中から1校が優勝する。

アメリカン・ゲーミング協会(AGA)が発表した調査結果によると、アメリカの成人17%以上にあたる4,500万人が、今年の「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」にベッティングを行うと回答し、取扱高は31億ドル(約3,664億円)となる見通しである。

AGAの会長兼CEOであるビル・ミラー氏は、協会の最新調査で示された結果について、「アメリカ人は、合法的に規制保護された市場のもとでベッティングを楽しみたいと、はっきりと主張し続けています。今年は、マーチ・マッドネス史上最高の取扱高を記録することは間違いないだろう」とコメントした。

2021年以降、アリゾナ、コネチカット、ルイジアナ、メリーランド、ノースダコタ、サウスダコタ、ワシントン、ウィスコンシン、ワイオミング州が新たにスポーツ・ベッティングを合法化しており、2,900万人以上のアメリカ人が自分の住む州内で合法的にベッティングに参加出来るようになった。現在、30州とワシントンD.C.が合法化しサービスを提供している。また、その他11州でも合法化に向けた法案が提出済みである。
アメリカでのスポーツ・イベントが続く、マーチ・マッドネスでも史上最高の取扱高の記録を見込む
■45 Million Americans to Wager $3.1B on March Madness
https://www.americangaming.org/new/45-million-americans-to-wager-3-1b-on-march-madness/


【マカオ】メルコ社スタジオ・シティ・第2期工事は9月に終了する可能性も:ローレンス・ホー談

Studio City Phase 2 build may finish Sept: Lawrence Ho
https://www.ggrasia.com/studio-city-phase-2-build-may-finish-sept-lawrence-ho/

マカオでカジノ施設を運営するメルコ社の会長兼CEOであるローレンス・ホー氏は、同市のコタイ地区で拡張工事を進めるカジノ・リゾートであるスタジオ・シティの第2期工事は「9月までに」完了する見込みだとコメントした。

フェーズ2建設には、マカオ初のマリオット・インターナショナルのブランドであるWホテルが含まれる。昨年12月の情報では、フェーズ2の残りの部分とともに2022年12月に開業することがと伝えられている。

また、12日に開かれた同社イベントで行われた記者会見で、同氏は、マカオ政府がマカオのゲーミング・ライセンスに関する新たな公開入札の準備を進めていることから、メルコリゾートが現在のマカオでの権利について(2022年12月31日までの約半年間の短期)延長を申請していることにも触れた。


【シンガポール】シンガポール議会、新しいゲーミング規制に関する法案を承認

Singapore parliament nods bills on gambling, new regulator
https://www.ggrasia.com/singapore-parliament-nods-bills-on-gambling-new-regulator/

シンガポール議会は既存のゲーミング関連法を統合することを目的とした新しいゲーミング規制法を承認した。また、同日、シンガポール・ゲーミング規制庁も承認された。これは、シンガポールにおける「あらゆる形態のギャンブル(ゲーミング)に対する単一の規制機関」として、新組織を設立するものである。現在、シンガポールのカジノは、カジノ規制庁が統括している。

法案では、物理的な施設やオンラインで行われる違法なギャンブルに対する罰則を強化し、違法なゲーミング・サービスを促進または運営する常習者に対し、より厳しい罰則を科すとしている。新法案では、「代理ギャンブル」という特定の犯罪が挙げられており、当局は、「入場禁止者などの要注意人物を排除するために設けられた入場チェックを回避し、カジノやスロット・ホールに入場することを禁止しなければならない」と述べた。

また、この新しい法律では、未成年者がギャンブルを行うことは、「合法的な業者か違法な業者かどうかにかかわらず」犯罪行為とされている。新しい法的枠組みのもとでは、未成年者にギャンブルをほう助した者は、最高で6年の懲役刑となる。

シンガポール政府は、人々のギャンブル(ゲーミング)に関わる方法は変容している。ギャンブル・ゲーミングと他の形態のゲーミングとの境界線をより曖昧にしている技術に追いつくために、この法律の改正が必要だと述べている。
カジノ施設に留まらぬあらゆる技術進化に対応したゲーミング法規制にシンガポール政府も取り組む

【韓国】21日からインバウンド検疫を解除 3回ワクチン接種条件

S. Korea lifts inbound quarantine from March 21 if 3 jabs
https://www.ggrasia.com/s-korea-lifts-inbound-quarantine-from-march-21-if-3-jabs/

韓国政府の疾病予防管理庁は3月11日、21日から韓国に入国する外国人旅行者がそれぞれ3回ワクチン接種を受けていることを条件に、現在実施されている検疫(入国後7日間の検疫)を免除すると発表した。また、4月1日からは、海外でワクチン接種を完了した(韓国で登録していない接種記録も含む)旅行者まで検疫無し入国を可とする。

この免除措置は、韓国半島だけでなく、外国人専用のカジノが数多く存在する半自治領の済州島にも適用される予定だ。韓国にある17軒カジノのうち、1軒を除いてはすべて外国人専用のカジノ施設である。韓国のカジノ事業者は、パンデミック以前は外国人客がカジノ収益に大きく貢献していることを、業界関係者や公的機関への報告で明らかにしている。