<IR用語集・基礎知識> バカラ

JaIR編集部

バカラとは、トランプを使ったゲームの一種。運の要素が強く、シンプルでスピーディーに決着がつくことから加熱しやすく、カジノでは高額な賭けになることもある。特にアジアでは人気で、「カジノの王様」ともいわれ、マカオなどでは、VIPルームにバカラ専用のテーブルが用意されている。

ゲーム内容は、バンカー(胴元役)と、プレイヤー(客役)という仮想の二人のうち、カードの合計数字の一桁が「9」に近い人が勝ちというシンプルなゲームで、客は二人のどちらが勝つか(あるいは引き分け)を予想して賭ける。テーブルに着いたら、チップを、バンカーの勝ち、プレイヤーの勝ち、引き分けの3つのどれかに賭ける。一番高い配当は確率の低い引き分け。賭けられるのは、カジノディーラーが「no more bet」と言うまで。賭け(別途)が締め切られた後、バンカーとプレイヤーに2枚ずつカードが配られる。この時にカードはオープンされ、数字を見ることができる。 2枚の合計が点数になり、9に近い方が勝ちとなるが、プレイヤーなら合計数字が0から5、バンカーなら合計数字が0から2の場合に、1枚ずつカードが追加される。結果、3枚のカードが配られた時に、合計の数字が9に近い方に賭けた人が勝利し、賭け金分の配当を貰える。つまり、最初の2枚で、どちらかの合計点が8点または9点の場合は、即座にゲームは終了。点数の多い方が勝ち。また、最初の2枚で、プレイヤー・バンカー双方が6点または7点を出している場合もゲーム終了で、点数の多い方が勝ちとなる。

配当は、プレイヤーサイドに賭けた場合は、プレイヤーが勝利すると賭けた金額と同額、1倍が配当される。バンカーが勝利した場合には全額が没収される。引き分けの時には配当なしでベットが全額返却される。バンカーサイドに賭けた場合は、バンカーが勝利するとベット額の等倍の金額からコミッション(手数料)が差し引かれたものが配当となる。プレイヤーが勝利した場合にはベット全額が没収。引き分けの時には配当なしでベットが全額返却される。引き分けに賭けた場合は、引き分けで終了すると、配当オッズに従った配当がされる。このオッズはカジノによって異なるが8倍であることが多い。プレイヤーが勝利してもバンカーが勝利してもベットは全額没収される。
 
バカラで印象的なのは、3枚目の伏せられたカードを、勝負を左右する重要な場面で、端の方から少しづつ見ていくこと。この行為を「しぼり(スクイーズ)」といい、ここで場は一気に盛り上がる。基本的にテーブルの中で一番大きく賭けている客がしぼりを行うことができ、カードの一辺が短い方からしぼる。出したいカードを頭の中で考えながら、じわじわとめくることで、結果は変わらないのだが、テーブルにいる人たちは、興奮を味わえる演出になっている。

マカオやシンガポールなど、アジアのカジノでは、ルーレットやスロットマシンなども人気だが、特にバカラが人気で、多くのテーブル数を占めており、一方でポーカーの需要は低い。逆に、アメリカのカジノでは、ポーカーの一種であるテキサス・ホールデムが大きな人気を誇るため、バカラの需要は低く、人気に地域差がある。日本IRでは、カジノ管理委員会の規定で、バカラも許可されたゲームの一つとして入っている。アジアのインバウンド客がかなり期待されることから、バカラは重要なゲームになる。