<IR用語集・基礎知識> コンプライアンス

JaIR編集部

「法令遵守」を意味する用語だが、現代においては企業が社会規範・道徳に則り、ステークホルダー(株主や従業員、顧客、取引先など)からの様々な社会的要請に応えるという、より広い概念として用いられる。企業が環境への配慮、人権保護、地域貢献などの社会的責任(CSR=Corporate Social Responsibility)を果たす上での根幹となる。コンプライアンス違反の例としては、粉飾決算等の不正会計、投資詐欺等の出資法違反、衛生・情報管理の不徹底、不適切な労働環境など多岐にわたる。

IRにおいても、国・自治体および事業者が取り組むべき社会的責任と活動を指す「責任あるゲーミング(レスポンシブル・ゲーミング)」という概念があるが、コンプライアンスは、この責任あるゲーミングの土台といえる。日本ではIR整備法に基づき、事業者が十分な社会的信用を有するかどうかを、内閣府の外局に設置されたカジノ管理委員会が事前に背面調査することになっている。その上で、ゲーミングを提供・運営する資格を得た事業者は、業務管理のための倫理規定、従業員の行動基準を定めるとともに、ギャンブル依存症対策、マネーロンダリング対策、未成年対策、施設内の安全対策、反社会的勢力対策などを徹底して行う。

■企業の取り組み例
ウィン・リゾーツのコンプライアンス
http://www.wynnjapan.com/about/compliance.html