【海外版・9/8~9/14 IR記事まとめ】マカオのゲーミング法改正公聴会が本格化 カジノ産業の「健全な発展」促進と規制「強化」

JaIR編集部

 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は9月8日(水)~9月14日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=109円、1マカオパタカ=13円換算です。

2021年9月14日(火)

【マカオ】マカオ政府はマス・マーケット推進とディーラー・テーブルへ厳格な監視を誓約

Macau govt vows push for vows mass play, strict table allocation
https://www.ggrasia.com/macau-govt-vows-push-for-mass-play-strict-table-allocation/

マカオ政府は「第2次5ヵ年開発計画」を発表した。カジノ産業においてマス・マーケットセグメントのシェアを拡大する方針を示し、ディーラー・テーブルへ厳格な監視を実施することを約束した。

この「第2次5ヵ年開発計画」はマカオの2021年から2025年までの社会的・経済的な目標を含むものだが、具体的な政策や、計画や、ゲーミング総収入(GGR)の成長目標は設定されなかった。主にマス・マーケット推進と、マカオのゲーミング産業の「構造の改善」に取り組むとしておりカジノ産業の「健全な発展」を促進するために、ゲーミング分野の規制を「強化」するとしている。

マカオ政府は、最終的な法案を立法議会に提出する前に、今年の第4四半期までにゲーミング法の改正を完了させることを目標としている。


【マカオ】9月15日から マカオのゲーミング法に関する公聴会を実施

Public consultation re Macau gaming law from Sept 15
https://www.ggrasia.com/public-consultation-re-gaming-law-review-from-sept-15/

マカオ特別行政区政府のゲーミング検査・調査局(DICJ)は9月15日(水)にマカオのゲーミング法改正に関する公聴会を開始すると発表した。期間は10月29日までで、最初のセッションは9月20日に、ゲーミング会社とジャンケットのみを対象としており、その後、一般向けに行われる。

公聴会では、9つの主要なトピックを扱うとしている。新たなコンセッション(各オペレータのマカオでのカジノライセンス権)の期間、事業者に適用する新しい規制要件、マカオの雇用を守るための措置、マカオID保持者(地元住民)の業界でのキャリアアップを支援などが含まれるほか、さらに、ノンゲーミングの推進、企業の社会的責任、ジャンケットとその協力者に対する監視強化、過去に損害報告のあった個人投資家による保証金問題への取り組みなどが注目されている。

マカオ政府の経済・財務長官である李偉農(Lei Wai Nong)氏は、マカオの「第2次5ヵ年開発計画」に含まれる公共政策の目標である「健全で持続可能な発展」について、繰り返し述べると共にマカオのカジノ産業の「競争力」を高めるという公共政策上の目標にも言及した。

同氏は現時点での現行のゲーミング・コンセッションの延長や、ゲーミング法の改正完了のスケジュールについては回答を避けた。

マカオでライセンスを所有するMGMチャイナの親会社であるMGMインターナショナルCEOのビル・ホーンバックル氏は、非公式な情報によると「今後60日以内に」、同社の現在のマカオのゲーム権が一定期間延長されるのか、それとも「プロセス」が進むかについての知らせがあるはずだとコメントしている。

■MGM China parent tips Macau licence news within 2 months
https://www.ggrasia.com/mgm-china-parent-tips-macau-licence-news-within-2-months/


【フィリピン】マニラのロックダウンが緩和、カジノ閉鎖は継続

Casino closure protocol applies as Manila lockdown to ease
https://www.ggrasia.com/casino-closure-protocol-applies-as-manila-lockdown-to-ease/

フィリピン政府は、マニラ首都圏において、9月16日(木)からロックダウンを緩和することを決定した。同国は5段階の警告システムを設定しており、今回引き下げられた「警戒レベル4」では、大統領府から許可が出た場合を除き、エンターテインメント施設のカジノ・リゾートの再開は行われない。「警戒レベル3」では、カジノは会場収容人数を30%に制限することで営業できるようになるという。


2021年9月13日(月)

【ラスベガス】レイダースの試合日のアレジアント・スタジアムのファンガイド

Fan guide to Allegiant Stadium on Raiders game days
https://www.fox5vegas.com/sports/las_vegas_raiders/fan-guide-to-allegiant-stadium-on-raiders-game-days/article_8fec0424-14c7-11ec-b692-7752beedcd5b.html

9日より、全米でNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)シーズンが開始し、ラスベガスのアレジアント・スタジアムではホームのNFLチームであるレイダースの初戦が行われた。

アレジアント・スタジアムには、多くのレイダースファンが押しかけた。週末の現地周辺ホテルはほぼ100%の稼働率となった。

観戦するためのガイドラインによると、会場に入るためにはワクチン接種が必須で自分のワクチン接種情報をスマートフォンの「CLEAR」というアプリにアップロードし、入場時にデジタルチケットと一緒に提示する必要がある。何らかの理由でCLEARアプリを使用できない場合には、代わりに検査を行うという。

アレジアント・スタジアムのガイドラインとして、他には、最近の多くの大規模な会場のガイドラインと同様に、会場内へ持ち込めるバッグの種類に制限がある(一定サイズ以上の場合、透明のバックを用意する必要がある)。また、同会場内は完全にキャッシュレスであり、デビットカード、クレジットカード、またはApple Pay、Google Pay、SamsungPayなどモバイル・ウォレットの利用が可能だ。会場内には現金からカード等へ入金するためのキオスクが設置されている。
アレジアント・スタジアムはラスベガスを代表するスタジアムとなった レイダースHPより

【ラスベガス】ネバダ州のCOVID-19新規症例数が上昇 死亡者数は減少

Nevada’s average of new COVID-19 cases climbs for 2nd straight report
https://www.reviewjournal.com/news/politics-and-government/nevada/nevadas-average-of-new-covid-19-cases-climbs-for-2nd-straight-report-2439409/

ネバダ州では、1日平均の新規コロナウイルス感染者数が先週に続き2週連続で増加しているが、1日あたりの平均死亡者数は減少し続けていることが明らかになった。

ネバダ州保健社会福祉局によると12歳以上の州の人口264万人に対して143万人がワクチン接種完了しており、対象者の接種完了率 53.44%となっている。


【マカオ】10月のゴールデンウィークはマカオへ多くの観光客をもたらす:マカオ政府観光局(MGTO)秘書談

Oct Golden Week to bring more visitors to Macau: Secretary
https://www.ggrasia.com/oct-golden-week-to-bring-more-visitors-to-macau-secretary/

マカオは、7月以降着実に観光客数を回復している。8月に一時的な規制があったものの今月10日には、1日3万人以上の観光客が訪れた。

マカオ政府観光局(MGTO)は「マカオが安全に旅行できる場所であることを示すために」、プロモーションイベントを開始し、広告投資する予定」と話し、10月の中国のゴールデンウィーク(10月1日、国慶節からの大型連休) に向け抱負を語った。中国本土の数社を10月初旬に予定されている5日間のライトアップ・マカオ・ドローンショーへ招待したことを語った。MGTOは、ドローンのパフォーマンスは観光客に「新しい体験」を提供し、マカオの観光に「新しい娯楽要素を提供する」と述べた。


【シンガポール】ワクチン先進国モデルであるシンガポール COVID-19の重症患者が急増

Seriously ill COVID-19 patients double in vaccine pace-setter Singapore
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/seriously-ill-covid-19-patients-double-vaccine-pace-setter-singapore-2021-09-13/

シンガポールは人口の81%がCovid-19ワクチン接種を完了している、ワクチン接種先進国であるが、現在1日の感染者数が同国の1年ぶりのピークに近づいている。週末の感染者数は合わせて1,000人を超えて1ヶ月前の10倍になった。酸素を必要とする重症患者は過去2日間で54人に増加した一方で、集中治療室(ICU)に収容されている患者数は7人と低い水準にとどまっている。感染者の急増により、シンガポールの旅行緩和再開までの道のりの険しさが浮き彫りになったと、ロイター社は伝えている。

12歳以上のほとんどの人がすでにワクチンを接種しているシンガポールは、現在、若年層への3回目の接種を検討しており、来年初めには現在対象外年齢の子供たちへの接種を開始する可能性がある。


2021年9月10日(金)

【マカオ】2020年 マカオのゲーミング・セクターの「総剰余金(gross surplus)」は28億ドル(約3,000億円)に減少

2020 Macau gaming sector gross surplus dips to US$2.8bln
https://www.ggrasia.com/2020-macau-gaming-sector-gross-surplus-dips-to-us2-8bln/

マカオの統計・国勢調査局が発表したデータによると、マカオのゲーミングの2020年の「総剰余金(gross surplus)」は合計221.3億マカオパタカ(約3,000億円)となり、2005年以来の最低水準となった。

2020年の「粗付加価値(経済全体へのセクターの貢献の基準)」は、前年比79.6%減の418.5億マカオパタカ(約5,720億円)で、同市のゲーミングおよびホスピタリティ事業が、Covid‐19パンデミックと、それに伴う渡航制限に伴って低迷したためと説明している。


【日本】横浜市は10月1日にIR推進室を廃止:市長

Yokohama to abolish IR promotion office Oct 1: mayor
https://www.ggrasia.com/yokohama-to-abolish-ir-promotion-office-oct-1-mayor/

横浜市で新市長に選出された山中武春横浜市長は、林文子前市長が支持していたカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致に関する市の担当部局「IR推進室」を10月1日付で「廃止」すると発表した。大規模なカジノ・リゾートに関連する計画としての「統合型リゾート」(IR)政策を撤回し、市が近年行ってきたIR構想を廃止するために必要な措置を取ると述べていた。

横浜ではシンガポールのカジノ施設「リゾート・ワールド・セントーサ」を運営するゲンティン・シンガポール社と、マカオとフィリピンで施設を運営するカジノ運営会社メルコリゾーツ&エンターテインメント社が、横浜のライセンス取得に向け入札へ参加していた。

ゲンティン・シンガポール社はプレスリリースで、横浜市が2021年9月10日に横浜IRの入札プロセスを中止する決定を発表したことに伴い、「当社の横浜IR入札への参加を中止することをお知らせします」と発表した。「横浜市が横浜IRの入札を中止するという、予期せぬ出来事に驚き、残念に思っている」と述べ「横浜IR誘致にご協力いただいたすべての関係者に感謝するとともに、今後の横浜市の発展をお祈り申し上げます」とコメントしている。

以前、ゲンティン・シンガポール・リミテッドと鹿島建設含むコンソーシアムの一員として、横浜にカジノ・リゾートを建設するための費用に1,200億円程度を支出する予定であると発表していた、セガサミー・ホールディングス株式会社は、同様に「横浜でのIR事業への参加を停止せざるを得なくなった」と述べた。また、「本件による2022年3月期の連結業績への影響は最小限にとどまる見込みである」と付け加えた。
メルコリゾーツ&エンターテインメント社の会長兼CEOであるローレンス・ホー氏は、グループが横浜での活動を中止するとし「東京の代表事務所を維持しつつ、横浜の事務所を閉鎖する」と発表した。また、同氏は「メルコは10年以上にわたって日本の地で活動してきました。我々は日本の長期的な可能性を確信しており、日本で世界最高の統合型リゾートを開発するための機会を模索することに引き続き尽力します」と述べた。

■関連記事 JaIR記事リンク
メルコリゾーツが横浜IRへの活動停止を発表(JaIR編集部)
https://jair.report/article/713/
横浜市の山中新市長、所信表明でIR誘致の撤回を宣言
https://jair.report/article/711/ 

■Foiled Yokohama suitor Melco still pledged to Japan: Ho
https://www.ggrasia.com/foiled-yokohama-suitor-melco-still-pledged-to-japan-ho/

■Yokohama IR withdrawal of minimal impact: Sega Sammy
https://www.ggrasia.com/yokohama-ir-withdrawal-of-minimal-impact-sega-sammy/

■GEN Singapore shelves IR plan for Yokohama
https://www.ggrasia.com/gen-singapore-shelves-ir-plan-for-yokohama/


2021年9月9日(木)

【ラスベガス】650万ドル(約7億円)で改装の、ヴァージンホテルズ・ラスベガス「ザ・シアター」がオープン

Inside the $6.5-Million Newly Renovated The Theater at the Virgin Hotels Las Vegas
https://vegasmagazine.com/the-theater-virgin-hotels-las-vegas-opening

今年オープンしたヴァージンホテルズ・ラスベガス(かつてのハードロックホテルを改装しての開業)に併設のエンターテインメント施設、「ザ・シアター」が、650万ドル(7億円)をかけた改装を終えた。改装されたのは4,500席の客席、フロアとバー、VIPルーム等で、最新のサウンドシステム、ビデオ技術が導入された。

同シアターのゼネラルマネージャーであるスミス氏は「素晴らしいエンターテイナーと会場の改善により、すべてのお客様に最高の体験をしていただけると思います」と伝えている。
マッカラン空港に隣接する新しいラスベガスのエンターテインメント施設だ
■The Theater at the Virgin Hotels Las Vegas
https://virginhotelslv.com/venue/the-theater/


【ラスベガス】2021年のワールド・シリーズ・オブ・ポーカー(WSOP)はマスクなしで開催

2021 WSOP PROCEEDS WITHOUT MASK MANDATE
https://en.clubpoker.net/2021-wsop-proceeds-without-mask-mandate/n-1537

ラスベガスのリオで9月30日(木)から11月23日(火)まで開催される予定の、ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー(WSOP、世界的なポーカーの大会)はマスク不要とアナウンスされた。先日WSOPは、参加者全員にCovidワクチンを義務付けることで、参加者が4,000人以上となる屋内イベントであってもマスク不要を適応するという、ネバダ州知事の発令を導入するとして、先ずはトーナメント参加者全員にワクチン接種を義務付けると発表していた。


【ラスベガス】ラスベガスのコンクール・デレガンス(高級車・展示会)が2021年ショーケースを発表

Las Vegas Concours d'Elegance Announces 2021 Showcase of Automotive Excellence
https://www.prnewswire.com/news-releases/las-vegas-concours-delegance-announces-2021-showcase-of-automotive-excellence-301371159.html

今年で2年目となるラスベガス・コンクール・デレガンス(高級車・展示会)は、10月21日〜24日にラスベガス・ボールパーク(ラスベガスバレーにある野球場)で100台以上のコレクター・カーを集めて開催される。クラシックカーなども含む高級カー・ショーは一般公開していることで人気であり、コンクールやスペシャル・イベントも実施される。展示される車は、1903年製のクラシックカーから最新の注目車種(show stoppers)まで、15のクラスに分かれている。


【アメリカ】スポーツ・ベッティング・オペレーターはNFLフットボールへの広告に10億ドルを投入

Sports Betting Operators To Spend Up To $1 Billion On Football Ads
https://frontofficesports.com/football-ads-sports-betting-fanduel-draftkings/

11月9日に開幕した2021年NFLレギュラーシーズンへのスポーツブック各社による広告費は10億ドル(約1,095億円)にのぼる見込みであるという。広告費は、2020年に合計3億1460万ドル(約344億円)、2019年はわずか8400万ドル(約92億円)であった。NFLは4月に最初の公式スポーツブックとしてファンデュエル、シーザーズ、ドラフトキング3社を発表しており、先月認可スポーツブック・オペレーターとしてFOX Bet、MGM(BetMGM)、PointsBet、およびWynnBetを追加した。リーグの公式TVパートナーであるCBS、NBC、Fox、およびESPNは、試合ごとに最大6枠のスポーツ・ベッティング広告枠を許可するという。

アメリカン・ゲーミング協会も、このNFLシーズンには4,520万人のアメリカ人がベッティングを行うと予想しており、予測は人気が集まった昨年から比較しても36%増となる。
 
<出典サイト>
Las Vegas Review-Journal
https://www.reviewjournal.com/

GGRAsia
https://www.ggrasia.com/

FRONT OFFICE SPORTS
https://frontofficesports.com/

CISION press release
https://www.prnewswire.com/

CLUB POKER
https://en.clubpoker.net/

VEGAS Magazine
https://vegasmagazine.com/

FOX5 Las Vegas
https://www.fox5vegas.com/

REUTERS
https://www.reuters.com/