【海外版・3/24~3/30 IR記事まとめ】マカオ、ラスベガス各観光局は旅行者増を発表、パンデミック以降最多記録も (1/2)

JaIR編集部

 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は3月24日(水)~3月30日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=110円、1マカオパタカ=13円換算です。

2021年3月30日(火)

【マカオ】G2Eアジア、5月25日にオンラインエキスポ、カンファレンスを開催

G2E Asia to host online expo, conference on May 25
http://www.ggrasia.com/g2e-asia-to-host-online-expo-conference-on-may-25/

マカオで開催されるカジノ業界の見本市・会議であるG2Eは、オンラインエキスポとカンファレンスを5月25日に開催すると発表した。G2Eアジアは、リード・エグジビションとアメリカン・ゲーミング・アソシエーションが共同で開催しており、今回のイベントについては2021年8月に開催される「G2E Asia」によるマカオへのエキサイティングな復帰に向けて、業界が準備を進める上で、エンゲージメントの機会となる、と広報している。

G2Eアジアは2020年、開催を中止した。2021年の開催日は当初、5月25日から27日まで開催される予定であったが、実地開催は8月17日から19日に延期となっている。


【マカオ】サンシティグループ2020年の利益を計上、ホイアナが足かせに

Suncity listco books 2020 profit, but flags Hoiana drag
http://www.ggrasia.com/suncity-listco-books-2020-profit-but-flags-hoiana-drag/

香港に上場しているサンシティ・グループ・ホールディングス・リミテッドは、2020年通期連結調整後の金利・税金・減価償却・償却前の損失(EBITDA)について1億520万人民元(約17.7億円)に拡大したと発表した。2019年は5,940万人民元(約10億円)であった。グループ全体の純利益(株主帰属)は7億8,640万人民元(約132億円)に達し、同社が事前に予想した7億5,040万人民元(約126億円)を上回った。

香港証券取引所に提出した決算報告書によると、グループ全体の純損失は前年度の14億8,000万人民元(約250億円)に比べて、「主に非現金収入」であると説明した上で、「大幅な好転」の報告となっている。2020年12月31日時点での資金(現金)が22億人民元(約370億)、「銀行およびその他の借入金」の総額は約13億人民元(約219億円)と報告した。

当グループの旗艦カジノリゾートであるホイアナは、6月28日オープンから12月末日までの期間に、純収益約480万ドル(約5.3億円)、ゲーミング総収益(GGR)約890万ドル(約9.8億円)を計上した。同期間の調整後EBITDAの合計は3,200万ドル(約35億円)の損失となった。会長のアルビン・チャウ氏は、グループ全体の通期決算発表に伴う株主への報告で、パンデミックの影響で「ホイアナのグランドオープンが止まってしまった」「グループは、VIPルーム、ホテル客室、追加の飲食店や小売店の準備など、施設(ホイアナ)の増強を続けます」と述べたが、具体的な新しい計画については触れられなかった。


【香港】サミット・アセント、デビッド・チュア氏をCEOに任命

Casino op Summit Ascent names David Chua CEO
http://www.ggrasia.com/casino-op-summit-ascent-names-david-chua-ceo/

ロシアのウラジオストクにあるカジノリゾート「ティグレ・デ・クリスタル」のプロモーターである香港上場のサミット・アセント・ホールディングスは、デビッド・チュア氏をエグゼクティブ・ディレクター兼CEOに任命した。同氏の任命は2021年5月1日から有効となる。

同氏は2007年5月から2015年1月までは、カジノクルーズ船運営会社ゲンティン香港社の社長を務めており、現在、フィリピンの首都マニラにあるカジノリゾート「リゾート・ワールド・マニラ」を開発・運営するトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループ社の会長を務めている。

サミット・アセントは、2020年の収益は、前年の5億3,280万香港ドル(約75.8億円)に対し、2億1,120万香港ドル(約30.7億円)で、利益が前年同期比87.8%減となり、収入は60.4%減となった事を報告している。


2021年3月29日(月)

【マカオ】SJM コタイ地区プロジェクトは予定通り上半期オープン

SJM Cotai project open 1H as scheduled: Angela Leong
http://www.ggrasia.com/sjm-cotai-project-open-1h-as-scheduled-angela-leong/

マカオのカジノ運営会社SJMホールディングスの共同会長兼エグゼクティブ・ディレクターのアンジェラ・レオン・オン・ケイ氏は、同社のコタイ地区の新施設である390億香港ドル(約5,554億円)投資のコタイ・プロジェクト、グランド・リスボア・パレスのオープンを「2021年前半」と見込んでおり、「予定通り」行われる可能性が高いと語った。また、マカオ政府とホスピタリティ部門が積極的にマカオの観光をアピールしていることから、インバウンドの増加を期待していると述べた。

「グランド・リスボア・パレス」プロジェクトは、3つのホテルタワーで構成される。「グランド・リスボア・パレス」、「パラッツォ・ヴェルサーチ」、「カール・ラガーフェルド」の棟に、合計で「約1,900室」の客室を提供する。また、コタイ・プロジェクトにはイベントスペースもあり、ショッピング、ダイニング、エンターテインメント施設、そしてカジノも併設される予定だ。


【マカオ】パンデミック以来、マカオの1日入国者数が最高に

Highest Macau daily arrivals since pandemic start says govt
http://www.ggrasia.com/highest-macau-daily-arrivals-since-pandemic-start-says-govt/

マカオ政府観光局(MGTO)が発表したデータによると、マカオは26日に、昨年初めCovid-19パンデミックが発生して以来、1日あたり訪問者数で最高記録を更新した。同日の入国者数は3万2,647人で、前年同期比1,309%増となった。3月20日から3月26日までの1週間の累計入国者数は18万9,843人で、1日あたりの平均入国者数は2万7,120人であった。2月の平均滞在日数は、1月から0.3日増えて1.9日だった。

同局は、「この数字は、最近の訪問者数が着実に増加していることを示しており、地元の観光地では訪問者の流れが良くなっている」とコメントしている。MGTOは最近、宿泊客数を増やすために、マカオの隣、広東省以外の中国市場を開拓している。また、マカオ政府は3月中旬、観光・ホテル部門への支援策を中心とした、今年の新たな経済刺激策を発表した。


【シンガポール】ラスベガス・サンズのアンチ・マネー・ロンダリング・コンプライアンスの評価へ

LVS assessing AML controls at Marina Bay Sands: report
http://www.ggrasia.com/lvs-assessing-aml-controls-at-marina-bay-sands-report/

ブルームバーグの報道によるとカジノ運営会社のラスベガス・サンズは、シンガポールの施設マリーナベイ・サンズにおけるアンチ・マネー・ロンダリング(AML)手順の違反性の評価に向けて、特別委員会を設置した。情報の出所は伏せられているが、同メディアによると、この委員会は3名の社外ボードメンバーで構成されており、マリーナベイ・サンズにおける昨年9月に指摘されたハイローラーと第三者との間の金銭授受や、内部告発者に対する報復の可能性についてなどを調査するという。


【マカオ】マカオ・レジェンド 2020年損失は10倍に拡大、収益は70%減

Macau Legend 2020 loss up 10-fold, revenue down 70pct
http://www.ggrasia.com/macau-legend-2020-loss-up-10-fold-revenue-down-70pct/

マカオのマカオ・レジェンド・デベロップメント・リミテッドの2020年通期の損失は19.6億香港ドル(約279億円)近く、前年比10倍程の大幅な損失となった。

マカオ・レジェンドは、香港証券取引所に提出した報告書で、Covid-19パンデミックを受けて政府が実施したソーシャルディスタンシング措置や旅行制限に関連して、「収益が大幅に減少した」ことが原因だとしている。このような措置は、「2020年中のマカオとラオスへの訪問者数の集計」に「深刻な」影響を与えたと記載した。同社は、2020年のグループ全体の収益を、前年比70.3%減の7億円と発表した。

マカオ・レジェンドは、マカオの市内以外にもパンデミックの影響で4月から12月中旬まで閉鎖していたラオスのカジノリゾート「サバン・レジェンド」にも投資している。


2021年3月26日(金)

【ラスベガス】ヴァージン・ホテルズ・ラスベガスが市内初の部族カジノをオープン

Virgin Hotels Las Vegas now open with city's first tribal casino
https://www.yogonet.com/international/noticias/2021/03/26/57012-virgin-hotels-las-vegas-now-open-with-citys-first-tribal-casino

ヴァージン・ホテルズ・ラスベガスは、2億ドル(約221億円)投資の改装を経て25日にグランドオープンした。砂漠のオアシスのテーマにしたキュリオ・コレクション・バイ・ヒルトンのホテルブランドとなるこの物件は、60,000平方フィート(5,574平方メートル)のカジノスペース、3つのタワーから成る1,500室のホテルを備えている。かつてハードロックホテルだった跡地であることから1,300人の従業員が以前のハードロックホテルから復帰し、新たに400人が雇用された。リゾートプールとデイクラブがオープンする5月中には、さらに400〜500人の従業員を雇用する予定であるという。

公式プレスリリースより Credit: Kabik Photo Group
■プレスリリース
https://s3.amazonaws.com/virginhotelslv.com/content/uploads/2021/03/3.26.2021-VHLV-Opening-Recap-Release.pdf


【ラスベガス】ネバダ州:カジノ顧客が戻ってきているが収益回復には十分ではない

Nevada: gamblers are back, but not enough to recover revenue
https://www.yogonet.com/international/noticias/2021/03/26/57008-nevada-gamblers-are-back-but-not-enough-to-recover-revenue

ネバダ州ゲーミング管理局の報告によると、州の2月のカジノ収益は1月と比べてほぼ横ばいであったが、昨年と比較すると26%減となった。

ラスベガス観光局も、2月の訪問者数を150万人以上集計し、今年1月からは19%増となったが、1年前の同月から比較すると今だ54%減と発表している。

一方、ラスベガス・コンベンション・アンド・ビジターズ・オーソリティによると、ラスベガスの14万5,300全室の占有率は、1月から10%以上増加して、2月には42%となった。しかし、パンデミック直前の昨年同期のホテルの客室稼働率は87%を記録していたと比較する。

ラスベガスでは、昨年3月以来の最初の大規模なコンベンションが6月に予定されており、World of Concreteトレードショーには、新しく拡張されたラスベガスコンベンションセンターに6万人の建設業界の参加者が集まると予想され期待されている。


【シンガポール】リム・コク・テイ氏2020年給与を半減 ゲンティン・シンガポールが証券取引所に報告

Lim Kok Thay 2020 pay halved GEN Singapore tells bourse
http://www.ggrasia.com/lim-kok-thay-2020-pay-halved-gen-singapore-tells-bourse/

先日報告された、リム氏の2020年報酬(ゲンティン・シンガポール会長の同氏は、シンガポールのカジノ施設「リゾート・ワールド・セントーサ」を運営するゲンティン・グループの創業者一族で、2020年の年間報酬がコロナ禍にもかかわらず昨年比で倍増していることが報道されていた)の「かなりの割合」が、2020年12月31日までの期間に行われた「会計上の発生に起因するもの」であると説明した。

リム氏に付与された3,500万シンガポールドル(約28億円)の「特別報酬」が日本でのカジノライセンスの入札を計画していることに関連しているという。この「日本プロジェクトインセンティブ(Japan Project Incentive Award)」は同社が日本のカジノリゾートの「入札に成功する」ことを条件としており、同社が日本の地方自治体からカジノリゾート事業者として選定された場合に50%、残りの50%は日本政府がその都道府県をカジノリゾート誘致先として認定した場合に報酬が支払われる。なお、日本の統合型リゾートの入札で落札されなかった場合には、この報酬は支払われない。

ゲンティン・シンガポールは報告書に、リム氏がこの報奨金の支払いを受けられるという保証はないものの「2020年度のこの報奨金の関連部分を計上し、その年度のエグゼクティブ・チェアマンの全体的な報酬の一部に含めている」と述べた。ゲンティン・シンガポールは、日本のカジノライセンス、特に横浜市でのライセンス取得を目指している。


■関連記事【シンガポール】ゲンティン・シンガポール リム・コク・テイCEO報酬2020年に倍増

Lim Kok Thay GEN Singapore pay doubled in 2020
http://www.ggrasia.com/lim-kok-thay-gen-singapores-pay-doubled-in-2020/