【海外版・1/20~1/26 IR記事まとめ】ラスベガス・サンズ新CEOにロバート・ゴールドスタイン氏が就任 (2/2)

JaIR編集部


2021年1月22日(金)

【ラスベガス】統計報告書「Nevada Gaming Abstract」が経済産業に示す大きな穴

Gaming Abstract shows just how big the industry’s economic hole is
https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/gaming-abstract-shows-just-how-big-the-industrys-economic-hole-is-2262771/
 
ネバダ州ゲーミング管理委員会は、179ページからなる統計報告書「ネバダゲーミングアブストラクト2020(Nevada Gaming Abstract 2020)」を発表した。これは、2020年6月30日締めの会計年度中に100万ドル以上(約1億円~)のゲーミング収入を得ている州内267のカジノのゲーミング、飲食、客室、その他の収入を計算したもの。ラスベガスでカジノが閉鎖された3月17日から6月4日までの78日間の期間も含まれている。
 
ラスベガスに拠点を置くグローバル・マーケット・アドバイザーズの政府担当ディレクター、ブレンダン・バスマン氏は「今回の報告書発表は、大規模な閉鎖が業界にどれだけ大きな影響を与えたかを示しています」、「これまで誰もゼロを想定したことはありませんが、昨年の春には根本的に底を打ち、大不況や9.11、その他の大きな出来事よりも大きな影響があったことがわかります。この状況から抜け出せば業界は強くなるでしょうが、損失を回収して1年前のレベルに到達するには数年かかるでしょう。この資料にはカジノの数字に加えて、食品、飲料、宿泊施設部門からのデータが含まれているため、年次の統計報告書は、コントロールボードの月次報告書とは異なります。前例のないリゾートの閉鎖が、すべての収益セクターと市場に影響を与えたため、いくつかの歴史的な記録更新の終わりを迎えました」とコメントを述べた。
 
 
【マカオ】デジタル人民元、いずれはマカオのマス・マーケット向けに バーンスタイン社

Digital yuan eventually for Macau mass bets mulls Bernstein
http://www.ggrasia.com/digital-yuan-eventually-for-macau-mass-bets-mulls-bernstein/
 
証券会社バーンスタイン社の報告書によると、中国政府がバックアップするデジタル人民元(CNY/ RMB)が、マカオでカジノ取引に採用された場合、カジノ客毎の取引量がコントロールされていても、中国の国境を越えた送金プロセスが容易になるため、長期的にはマス市場とプレミアムマス市場に利益をもたらす可能性があるとしている。
 
現在マカオでのカジノベットのほとんどは、米国ドルに固定された通貨である香港ドル建て行われており、中国からのカジノ客も、銀行ATMや認可された両替所で外国為替取引を行う必要がある。
 
マカオのカジノ規制当局である賭博検査調整局は12月に、デジタル人民元(CNY/ RMB)とも呼ばれる中国の仮想通貨(暗号資産)使用の可能性について否定しているが、サンフォード・バーンスタイン社のアナリスト、ヴィタリー・ウマンスキー氏とティエンジャオ・ユー氏は「デジタル人民元は、中国政府の監視と資金の流れのコントロールを強化することが可能」、「また、より簡単な送金を可能にし、仲介業者(ジャンケット、地下銀行や質屋など)を使用する必要性を排除するだろう。マスプレイやプレミアムマスプレイは、お金の流れが簡単になるため、確実に利益を得ることができる」と指摘している。

現在マカオでのカジノベットのほとんどは、香港ドルが使用されている


【韓国】モヒガン社 韓国インスパイアのオープンを遅らせる、政府の承認を求める

Mohegan seeks govt nod to delay Inspire opening
http://www.ggrasia.com/mohegan-seeks-govt-nod-to-delay-inspire-opening/
 
韓国の「インスパイア・エンターテインメント・リゾート」のプロモーターである米モヒガン・ゲーミング社は、開業を2023年に延期するよう韓国政府に正式に要請書を提出した。
 
同社の広報担当者は、現在、韓国のカジノリゾート「インスパイア・コリア」のオープンスケジュールとして「2023年初頭」を提案していると語った。また現状で「約12%が完成」しており、建設は現在進行中、「2022年の後半」までにはオープンできるように努力するとしている。
 
 
【韓国】江原(カンウォン)ランド 社員の半数が1月31日まで定休日扱いに

Half Kangwon Land staff on mandatory leave until Jan 31
http://www.ggrasia.com/half-kangwon-land-staff-on-mandatory-leave-until-jan-31/
 
GGRAsiaの取材によると、韓国で唯一、自国民へのカジノ提供が許可されているカジノリゾート「カンウォンランド」は、12月29日以降、約半数の3,700人の従業員が、当初は無給で(後に減給で)強制的に休暇を取得している状況だという。同社は「リゾートの営業停止が2月1日を超えて延長された場合、労働者の強制休暇が延長される可能性がある」と回答している。
 
地元メディアの報道によると、同社は当初、全期間無給休暇を取得させる予定であったが、労働者側からの苦情が寄せられ、減給という形で合意したと伝えられている。
 
 
2021年1月21日(木)
 
【マレーシア】1月22日から2月4日までロックダウン リゾート・ワールド・ゲンティン(RWG)が閉鎖

RWG shut Jan 22 to Feb 4 amid Malaysia lockdown
http://www.ggrasia.com/rwg-shut-jan-22-to-feb-4-amid-malaysia-lockdown/
 
マレーシアのカジノ複合施設「リゾート・ワールド・ゲンティン(RWG)」は、政府のCovid-19対策の移動規制令により、1月22日(金)から2月4日(金)まで「一時閉鎖」する。同施設の広報では、セキュリティ、消防、公共施設、診療所を含むリゾート内の「基本的サービス」は「運用中のまま」であることに言及した。
 
昨年の、移動制御命令では、リゾート・ワールド・ゲンティンは、2020年3月から6月までの約3ヶ月間、営業を停止するよう求められていた。マレーシアは現在、感染者数急増に直面している。保健省によると、1日あたり4,008人のCovid-19新規感染者を記録し、累計で16万9,379人となった。
 
 
【マカオ】ロンドナー・マカオ 第1フェーズを2月8日に開業

Londoner Macao first phase launch Feb 8 says Sands China
http://www.ggrasia.com/londoner-macao-first-phase-launch-feb-8-says-sands-china/
 
マカオのサンズ・チャイナは1月21日、コタイ地区で開発を進める「英国」をテーマにした新IR施設「ザ・ロンドナー・マカオ」を、2月8日に第1フェーズとしてオープン予定であると発表した。
 
プロジェクト費は19億ドル(約1,970億円)規模の投資と伝えられており、今年を通じて「段階的に」オープンする予定である。親会社のラスベガス・サンズのブランドアンバサダーを務める英国の元サッカー選手デビッド・ベッカム氏が広告塔を務める。
 
■THE LONDONER MACAO
https://www.londonermacao.com/
 

【マカオ】サンズ・チャイナ スタッフへの裁量手当を発表 マカオのオペレータで6社目
 
Sands China sixth Macau op to pledge staff extra payment
http://www.ggrasia.com/sands-china-sixth-macau-op-to-pledge-staff-extra-payment/
 
サンズ・チャイナは、2月8日に「資格のある2万6,000人以上の労働者」に「裁量手当」を支給すると発表した。この動きは従業員の「2020年の献身と貢献」に「感謝の意を表した」と述べている。これにより、SJMホールディングス、ウィン・マカオ、メルコ・リゾーツ、MGMチャイナに続く形で、マカオのカジノオペレーター6社すべてが、大多数の従業員に何らかの形での追加支給を発表したことになる。
 
 
【マカオ】ギャラクシー スタッフへの裁量手当を発表 マカオのオペレータで5社目

Galaxy Ent fifth Macau op to flag extra payment for staff
http://www.ggrasia.com/galaxy-ent-fifth-macau-op-to-flag-extra-payment-for-staff/
 
ギャラクシー・エンターテインメント社も、大多数の従業員のための何らかの形の追加賃金を支給。
 
同社はプレスリリースで「スタッフの98%をカバーする」と伝え、給料の1か月と同等の特別な給付金であることに言及。支払いは2月10日に行われる。同社は、「今年とそれ以降の計画」に対する「チームメンバーのコミットメントに感謝する」ためのものと発表した。
 
 
2021年1月20日(水)

【ラスベガス】MGMリゾーツ、Entain社への110億ドル(約1兆1,500億円)の買収提案を撤回

MGM drops takeover bid for Entain after rejected $11B proposal
https://www.yogonet.com/international/noticias/2021/01/20/56136-mgm-drops-takeover-bid-for-entain-after-rejected-11b-proposal
 
MGMリゾーツは、Entain社に対する81億ポンド(約1兆1,500億円)の買収提案が今月初めに却下されたことを受け、これを撤回する。Entain社は、この提案は同社の株式と将来性を「著しく」過小評価していると述べ、MGMは英国の買収ルールに基づき、2月1日までに正式に入札を行う必要があった。
 
なお、MGMとEntain社は既にBetMGMと呼ばれる米国の合弁事業を運営しており、今後もアメリカ十数州で事業を展開しているスポーツ・ベッティングおよびオンライン・ゲーミングに引き続きコミットしていくと述べた。MGMのCEOビル・ホーンバックル氏は「2021年末までに20州で事業を展開する予定である。Entain社の好調な勢いを維持するために、我々は引き続きEntain社と協力していくことを約束している」と述べた。
 
 
【アメリカ】カジノ産業、観光系企業団体がバイデン政権との連携を望む

Gaming, tourism groups eager to work with Biden administration
https://www.reviewjournal.com/business/gaming-tourism-groups-eager-to-work-with-biden-administration-2260328/
 
アメリカのゲーミング、旅行、ホスピタリティを代表する企業団体は、バイデン新政権と協力する準備ができているとコメントを発表している。特にラスベガスは、3つの産業がパンデミックをきっかけに経済的な課題に直面し、経済施策に依存しているとして、米国旅行協会、アメリカン・ゲーミング協会、米国ホテル&宿泊施設協会と、ネバダ・リゾート協会のトップが、新政権の下での各業界の回復の進展に対しての期待を述べた。
 
米国旅行協会(USTA)会長兼CEOのロジャー・ダウ氏は「私たちは、最も被害の大きかった業界の企業に、追加、直接的な救済策を提供することに焦点を当てた政権の姿勢に勇気づけられている」とし、USTAとしては新政権や議会と協力して、業界を立て直し、何百万人もの労働者を取り戻す準備ができていると述べた。アメリカン・ゲーミング協会(AGA)の社長兼CEOビル・ミラー氏も、2,610億ドル(約27兆円)を用い、カジノ産業の回復を進める新政権と議会に協力する姿勢を示し言及した。


<出典サイト>
Las Vegas Review-Journal
https://www.reviewjournal.com/

Yogonet
https://www.yogonet.com/international/

GGRAsia
http://www.ggrasia.com/

ネバダ州ゲーミング管理委員会
https://gaming.nv.gov/