MGMリゾーツ・インターナショナルは29日、第3四半期(7-9月)の財務・経営成績を発表した。連結営業損失は、前年同期の2億3,800万ドル(約248億円)の利益に対し、4億9,500万ドル(約516億円)の損失となり、連結純売上高も、前年同期から66%減少して11億ドル(約1148億円)と、依然、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けているものの、CEOのビル・ホーンバックル氏は「第3四半期は、米国の地域事業の力強さに牽引され、安定と回復の兆しを見せました」と語り、日本のIR事業も改めて推進していくと語った。
同じくリポートの中では簡潔にではあるが「当社は現在、日本における統合型リゾート事業を通じたアジア地域の拡大を目指しています」と明言がされている。ラスベガス・ジャーナル紙によるとホーンバックルCEOは、これらの投資について「このような不確実性の中にあっても、私たちは成長のための計画を立てている。対応し、適応し、成長を計画することが、当社のすべての行動の源となる哲学である」としている。
また、電話インタビューで、ユニオンゲーミングのアナリスト、ジョン氏の質問に対し、ホーンバックルCEOは、日本について「That's a key prize.(貴重なカギになること)。正確に明言できないが、約15億ドルから20億ドル(約1,570億円~約2,094億円)の案件を 23年、24年、25年あたりの時期に 2年から3年かけて構築していくと思う。 現状は遅れているが、我々は本気で信じている」と語っている。
ただし、同紙によると、ホーンバックルCEOは、2022年以降の予定は好調であるが、2021年のビジネスはあまり確実ではないとも述べ、冷静にコメントした。「私たちは、規模の大きいコンベンションやイベントがいずれ完全に戻ってくると非常に楽観的に考えています。とはいえ、ラスベガスの実質的な回復は、より大規模なコンベンションとエンターテイメントプラットフォームの回復、そして旅客機による渡航にかかっていると、私たちは考え続けています」と気を引き締めている。
アメリカでは、新型コロナウイルス感染症の影響で、3月17日までに全てのカジノ施設を閉鎖し、その後、ラスベガスは6月4日から再開し始め、MGMリゾーツは9月30日にはラスベガスの全施設を再開した。10月1日からのネバダ州のイベント規制緩和より、ショーも再始動を開始し、MGMリゾーツは、「ブラッド・ギャレットのコメディ・クラブ」、「キャロット・トップ」、「オーストラリアのビージーズ」、「サンダー・フロム・ダウンアンダー」、「ファンタジー」、「ジャバウォーキーズ」、「デビッド・カッパーフィールド」の7つのショープログラムを、11月6日から再開することを発表している。また、MGMリゾーツは、会議とコンベンションを復活させるプランとして「Convene With Confidence 計画」を発表しており、現場の新型コロナ検査ツールを普及させ、安全にアメリカ各地での同社施設でイベント再開を目的としている。
また、ラスベガス・ジャーナルによると、MGMリゾーツは今後の展開として、スポーツ・ベッティング・ブランドのBet MGMを拡大していくという。現在はアメリカの8つの州で展開しているが、年末までには11州で展開する予定である。ホーンバックルCEOは、事業を展開しているすべてのスポーツ・ベッティング市場でトップ3に入ると確信しているとし、「1月以降、市場のシェアは2倍になりました。MGMはBet MGMに新しい顧客を獲得するのに積極的に取り組んできました。Bet MGMは当然、MGMの顧客基盤の拡大を促進し、最終的には当社の実店舗事業の成長につながります」とコメントしている。
GGRアジアによると、JPモルガン社のアナリストは 「MGMチャイナのゲーム総売上高は、10月第2週から全てのセグメントで着実に改善している。プレミアムマス(ハイローラー)に牽引されているもので、基本的には同業他社と同様の動きを見せている」とコメントしている。
■MGMリゾーツ・インターナショナル
-MGM RESORTS INTERNATIONAL REPORTS THIRD QUARTER FINANCIAL AND OPERATING RESULTS
https://investors.mgmresorts.com/investors/news-releases/press-release-details/2020/MGM-Resorts-International-Reports-Third-Quarter-Financial-And-Operating-Results/default.aspx
■MGMチャイナ第3四半期決算(連結)の概要
https://www1.hkexnews.hk/listedco/listconews/sehk/2020/1030/2020103000003.pdf
■出典サイト
Reno Gazette-Journal
https://www.rgj.com/story/news/2020/10/29/mgm-resorts-reports-495-million-operating-loss-q-3/6076520002/
GGRAsia
http://www.ggrasia.com/mgm-china-adjusted-ebitda-loss-shrinks-sequentially-in-3q/
Las Vegas Review-Journal
https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/mgm-reports-535m-loss-but-ceo-sees-signs-of-recovery-2166186/
マカオ、日本、スポーツ・ベッティング・プラットフォームへの投資に注力
同社のビル・ホーンバックルCEOは「第3四半期は、アメリカの地域事業の力強さに牽引され、安定と回復の兆しを見せました。 私たちは、効果的な健康と安全のプロトコルでパンデミックに対応することに引き続き注力しています。現在の環境に適応するように運用モデルを変更し、特に米国のスポーツくじとi Gaming(オンラインベッティング)でBet MGM社において長期的な成長イニシアチブを実行しています。大きな手応えを得ています」と語っており、オンラインなど、今後の成長が見込める分野への注力も明らかにしている。同じくリポートの中では簡潔にではあるが「当社は現在、日本における統合型リゾート事業を通じたアジア地域の拡大を目指しています」と明言がされている。ラスベガス・ジャーナル紙によるとホーンバックルCEOは、これらの投資について「このような不確実性の中にあっても、私たちは成長のための計画を立てている。対応し、適応し、成長を計画することが、当社のすべての行動の源となる哲学である」としている。
また、電話インタビューで、ユニオンゲーミングのアナリスト、ジョン氏の質問に対し、ホーンバックルCEOは、日本について「That's a key prize.(貴重なカギになること)。正確に明言できないが、約15億ドルから20億ドル(約1,570億円~約2,094億円)の案件を 23年、24年、25年あたりの時期に 2年から3年かけて構築していくと思う。 現状は遅れているが、我々は本気で信じている」と語っている。
ただし、同紙によると、ホーンバックルCEOは、2022年以降の予定は好調であるが、2021年のビジネスはあまり確実ではないとも述べ、冷静にコメントした。「私たちは、規模の大きいコンベンションやイベントがいずれ完全に戻ってくると非常に楽観的に考えています。とはいえ、ラスベガスの実質的な回復は、より大規模なコンベンションとエンターテイメントプラットフォームの回復、そして旅客機による渡航にかかっていると、私たちは考え続けています」と気を引き締めている。
アメリカでは、新型コロナウイルス感染症の影響で、3月17日までに全てのカジノ施設を閉鎖し、その後、ラスベガスは6月4日から再開し始め、MGMリゾーツは9月30日にはラスベガスの全施設を再開した。10月1日からのネバダ州のイベント規制緩和より、ショーも再始動を開始し、MGMリゾーツは、「ブラッド・ギャレットのコメディ・クラブ」、「キャロット・トップ」、「オーストラリアのビージーズ」、「サンダー・フロム・ダウンアンダー」、「ファンタジー」、「ジャバウォーキーズ」、「デビッド・カッパーフィールド」の7つのショープログラムを、11月6日から再開することを発表している。また、MGMリゾーツは、会議とコンベンションを復活させるプランとして「Convene With Confidence 計画」を発表しており、現場の新型コロナ検査ツールを普及させ、安全にアメリカ各地での同社施設でイベント再開を目的としている。
また、ラスベガス・ジャーナルによると、MGMリゾーツは今後の展開として、スポーツ・ベッティング・ブランドのBet MGMを拡大していくという。現在はアメリカの8つの州で展開しているが、年末までには11州で展開する予定である。ホーンバックルCEOは、事業を展開しているすべてのスポーツ・ベッティング市場でトップ3に入ると確信しているとし、「1月以降、市場のシェアは2倍になりました。MGMはBet MGMに新しい顧客を獲得するのに積極的に取り組んできました。Bet MGMは当然、MGMの顧客基盤の拡大を促進し、最終的には当社の実店舗事業の成長につながります」とコメントしている。
MGMチャイナも依然大きく落ち込むものの着実に改善
MGMチャイナについては、純売上高は、前年同期と比較して94%減少の4,700万ドル(約49億円)、メインフロアのテーブルゲームの収益は、前年同期と比較して95%減少、VIPテーブルゲームの収益も、前年同期と比較して95%減少となった。前年同期の1億8400万ドル(約192億円)のEBITDAR(金利支払い前、税金支払い前、有形固定資産の減価償却費及び無形固定資産の償却費控除前の利益)と比較して、9600万ドル(約100億円)のEBITDARの損失に。マカオのIR施設は、2月5日から19日以外は営業を継続してきた。中国政府は、9月23日より全土のマカオ観光(IVS)ビザ発給を再開しているが、ビザ発給のスピードは慎重にコントロールしている。GGRアジアによると、JPモルガン社のアナリストは 「MGMチャイナのゲーム総売上高は、10月第2週から全てのセグメントで着実に改善している。プレミアムマス(ハイローラー)に牽引されているもので、基本的には同業他社と同様の動きを見せている」とコメントしている。
■MGMリゾーツ・インターナショナル
-MGM RESORTS INTERNATIONAL REPORTS THIRD QUARTER FINANCIAL AND OPERATING RESULTS
https://investors.mgmresorts.com/investors/news-releases/press-release-details/2020/MGM-Resorts-International-Reports-Third-Quarter-Financial-And-Operating-Results/default.aspx
■MGMチャイナ第3四半期決算(連結)の概要
https://www1.hkexnews.hk/listedco/listconews/sehk/2020/1030/2020103000003.pdf
■出典サイト
Reno Gazette-Journal
https://www.rgj.com/story/news/2020/10/29/mgm-resorts-reports-495-million-operating-loss-q-3/6076520002/
GGRAsia
http://www.ggrasia.com/mgm-china-adjusted-ebitda-loss-shrinks-sequentially-in-3q/
Las Vegas Review-Journal
https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/mgm-reports-535m-loss-but-ceo-sees-signs-of-recovery-2166186/