【海外版・8/26~9/1 IR記事まとめ】ラスベガスMGMはコロナで大量解雇、マカオ政府は中国観光客向け施策開始 (2/2)

JaIR編集部


2020年8月28日(金)
 
【ラスベガス】7月のラスベガス訪問人数 6月より改善だが軟調

July’s Las Vegas visitation numbers: Better than June, but still weak
https://www.reviewjournal.com/business/tourism/julys-las-vegas-visitation-numbers-better-than-june-but-still-weak-2106939/
 
ラスベガス観光局(LVCVA)は、Covid-19によるパンデミックのため、会議やトレードショーにおけるコンベンション開催が4ヶ月連続で「ゼロ件」を更新したと伝えた。
 
コンベンション開催主が不在の中、市の7月来訪数は143.8万人に減少。これは今年6月の約110万人と比較し改善したものの、昨年7月と比較すると61%減となった。観光指標も下回り、市全体の客室稼働率は昨年比48.6%減の42.5%、1日平均客室料金は17.8%減の1泊104.39ドル(約11,069円)であった。
 
LVCVAは、コンベンション訪問者の不足が、全体の訪問者数減を引き起こしていると述べている。LVCVA調査によると、7月の週末の稼働率は54.4%、平日の稼働率は36.9%となった。稼働率は宿泊施設の空室率による算出。
 
 
【ラスベガス】MGMリゾーツの労働者の数千人解雇へ
 
Thousands of MGM Resorts workers to be laid off Monday
https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/thousands-of-mgm-resorts-workers-to-be-laid-off-monday-2106897/
 
 先日の報道の通り、MGMリゾーツ・インターナショナルの従業員の数千人が、8月末の解雇通知を受け取った。今年の5月以降、順次行われたレイオフ(一時解雇)は約18,000人のMGMの従業員に影響を与えた。これはパンデミック前の全体のMGM従業員の約4分の1に相当する(ネバダ州に拠点を置く従業員の数は不明となっている)。
 
Covid-19の影響でカジノを閉鎖している期間、同社はおよそ63,000人の従業員を自宅待機とし、再開後には数万人を復帰させてきた。今回の解雇にあたり、MGMの社長兼CEOビル・ホーンバックル氏は署名した手紙の中で、ビジネス需要が回復すれば解雇された従業員の多くを復帰させたい考えを改めて示した。
 

【ラスベガス】MGM Covid-19で閉鎖していたミラージュを再開

MGM reopens The Mirage in Las Vegas after COVID-19 hiatus
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/28/54472-mgm-reopens-the-mirage-in-las-vegas-after-covid-19-hiatus
 
MGMリゾーツのCEOビル・ホーンバックル氏は「ミラージュを再開することで、より多くの従業員を職場に戻すことができる。これは、回復に不可欠なことだ」と述べた。再開によりレストランや小売店がオープンするものの、ネバダ州の密集規模(集客人数規模)が引き続き制限されるため、シルク・ドゥ・ソレイユの「ビートルズ・ラブ」などのライブ・エンターテインメントは閉鎖されたままだ。
 
ラスベガスの主要カジノで、現在も閉鎖しているのは、MGMのパークMGM、シーザーズ・エンターテインメントのクロムウェルとプラネットハリウッド。またパームスとストリップ近くのリオ・オールスイートホテル&カジノも閉鎖されたままである。
ラスベガスのMGMミラージュ

【ラスベガス】ウィリアムヒルはコスモポリタン、ベネチアン、パライゾを含むストリップ地区6つのスポーツブックの運営許可を取得

https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/28/54473-william-hill-cleared-to-run-six-strip-sportsbooks-including-cosmopolitan-the-venetian-palazzo
 
ネバダ州ゲーミング委員会(NGC)は、ウィリアムヒルがスポーツブック事業者CGテクノロジー社の買収を行う事を承認した。同社はラスベガスの6カジノで CGテクノロジーによって運営されるスポーツブックを引き継ぎ、9月1日からコスモポリタン、ベネチアン、パライゾでスポーツブックの営業を開始する。ウィリアムヒルは別の契約で、シーザーズ・エンターテイメントの施設のスポーツブックの運営も行う事になる。
 
 
 【マカオ】サンシティの上半期の売上高は70%減
 
 Suncity revenue down 70 percent in H1
https://agbrief.com/headline/suncity-revenue-down-70-percent-in-h1/
 
香港上場のIR事業及び不動産業を展開するサンシティ・グループ・ホールディングス・リミテッド(以下、サンシティ)は、8月28日、2020年上半期の未監査財務データを発表した。2020年上半期は1億1,860万元(約18.2億円)の損失を計上。

開発プロジェクトについて、ベトナムのホイアナ・リゾートのグランドオープンが2021年へ変更、ロシアでは、ティグレ・デ・クリスタルのフェーズ1アップグレードに着手と報告した。マニラのウエストサイドシティ・プロジェクトについては、建築設計作業が進んでいることを強調。最後に、日本では、同社は「宮古島に40のヴィラと100のホテルの部屋を開発する計画を進めています」と伝えた。四半期報告の中では日本IRや和歌山についての言及はされなかった。
 
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サンシティ・グループ20年上半期業績発表、コロナ禍でも損失縮小(JaIR編集部)
https://jair.report/article/444/
 
 
2020年8月27日(木)
 
【ラスベガス】マッカラン空港、旅客数は続伸

McCarran airport continues to see rise in passenger traffic
https://www.reviewjournal.com/business/tourism/mccarran-airport-continues-to-see-rise-in-passenger-traffic-2105855/
 
ネバダ州のマッカラン国際空港は先月、160万人乗客数(到着便、出発便を含む)を記録した。この数は、6月の100万人の乗客数に対し56%増となる。450万人であった昨年同月と比較しては、64%減となった。年間で見ると、2019年7月までの乗客数2,970万人に対し、今年7月までは1,330万人に留まり、昨年比55%減である。
 
各社については、サウスウエスト航空が60万人程で、最も集中したキャリアとなった。昨年の150万人の乗客数から59%減。次いでスピリット航空が前年比34%減となる33万人程、アメリカン航空は前年比54%減の17万人であった。観光提供が主軸のサンダンス・ヘリコプターズは、2019年7月から99.5%減のわずか102人となり、サンダンスは先週ソーシャルメディアで「Covid-19のパンデミックによる事業の劇的な落ち込みにより、観光フライトの運航を恒久的に中止する」と発信している。
 

 【マカオ】パラダイス・エンターテインメント1,400万ドル(約14.8億円)上期損失、製品売上高89%減
 
Paradise Ent US$14mln 1H loss, product sales down 89pct
http://www.ggrasia.com/paradise-ent-us14mln-1h-loss-product-sales-down-89pct/         
 
カジノゲームメーカーであり、カジノ運営会社であるパラダイス・エンターテインメント(香港)は、2019年上半期の純損失が1,940万香港ドル(約2億円)利益から転じ、1億940万香港ドル(約14.8億円)の損失に割込んだ。香港証券取引所への提出書類によると、Covid-19と渡航プロトコルは「ビジネス環境に悪影響を与え、直接かつ間接的にグループの業務に影響を与えた」という。
 
パラダイス・エンターテインメントはマカオでは2つのサテライトカジノ運営を管理していた。マカオのギャラクシー・エンターテインメント・ライセンス下のカジノワルド、SJMホールディングス・ライセンス下のカジノカムペック・パラダイス。2月には、マカオ政府がカジノ事業を休止したため、2施設とも15日間以上停止した。
 
カジノワルドの契約は2月29日に満了したが、パラダイス・エンターテインメントは更新も延長も要求しなかった。同社は3月の2019年通期決算で、今年2月末でのカジノワルド運営を停止したと記述している。

 
【マカオ】マカオ政府 ウイルスが発見された場合、カジノを停止する可能性がある
 
Macau govt might suspend a casino if virus found there
http://www.ggrasia.com/macau-govt-might-suspend-a-casino-if-virus-found-there/
 
マカオ特別行政区政府のゲーミング検査・調査局(DICJ)は、マカオへ広東省と中国本土の観光客が戻り始め、顧客数の増加が予想されるのに先立って、ゲーム事業者に流行防止を強化し、政府が示すカジノ入場者用のガイドラインに厳格に従うよう促した。司法警察のゲーム関連・経済犯罪捜査班長のレオン氏は、「市内のカジノでCovid-19の感染が確認されれば、カジノの閉鎖を示唆する可能性があり、経済に大きな影響を与える可能性がある」と語った。
 
7月15日から、マカオ市内のカジノに「入店しようとするすべての人」は、体温測定と健康証明書の提示だけでなく、Covid-19に感染していないことを証明する「核酸検査」証明書を提示することが義務付けられている。
 
 
2020年8月26日(水)
 
【ラスベガス】ラスベガスモノレール買取 LVCVAの入札予定額が明らかに
 
Price tag revealed for LVCVA’s planned Las Vegas Monorail purchase
https://www.reviewjournal.com/business/tourism/price-tag-revealed-for-lvcvas-planned-las-vegas-monorail-purchase-2104741/
 
ラスベガス観光局(LVCVA)は、来週の取締役会で承認された場合、ラスベガスモノレール社を2,426万ドル(約25.6億円)で買収する。
 
購入契約が承認された後、ラスベガスモノレール社は連邦破産法第11章適用を申請し、米国破産裁判所に取引の承認申請を行う。購入契約に基づく支払いは、すべての有担保債権者に支払われ、取引債権者からの請求が認められる。売却手続きには競売が含まれているため、現時点では別の当事者が競り落とす可能性がある。LVCVAの関係者は、会議を控えているためこの取引に関するコメントはしていない。
 
 
【マカオ】マカオは広東省のビザの見通しに慎重 観光局
 
Macau caution on Guangdong visa outlook, says tourism boss
http://www.ggrasia.com/macau-caution-on-guangdong-visa-outlook-says-tourism-boss/

8月26日に珠海市以外の広東省の居住者についてもIVS(個人訪問スキーム)ビザの出国申請が可能となり、中国のそれ以外の地域の指定都市も9月23日からIVSの申請が再開される。しかしマカオ政府観光局(MGTO)はマカオへの訪問者数について「慎重な」見通しを維持していると言う。「中国からマカオへの団体ツアーはまだ受け付けていない。また、マカオ訪問者は引き続き核酸検査をしなければならない」MGTOディレクターは語った。
 

<出典サイト>
Las Vegas Review-Journal
https://www.reviewjournal.com/

Yogonet
https://www.yogonet.com/international/

GGRAsia 
http://www.ggrasia.com/

agbrief
https://agbrief.com/