【海外版・8/5~8/11 IR記事まとめ】マカオ観光ビザと個人訪問スキーム再開へ、シンガポールカジノ拡張に遅れ (1/2)

JaIR編集部

 JaIRがお届けする海外版・IRニュースまとめでは1週間分の海外のIR関連記事をまとめ、毎週お届けしています(掲出日は現地時間)。今回は8月5日(水)~8月11日(火)までのIR関連記事。出典サイトは記事の文末にまとめて記載していますが、各社のSNSも情報ソースとしています。なお、1ドル=107円、1マカオパタカ=13円換算です。


2020年8月11日(火)
 
【ラスベガス】メディア・インターネット企業のIAC MGMリゾーツ社の株式12%を取得
 
Digital media firm IAC buys 12pct stake in MGM Resorts
http://www.ggrasia.com/digital-media-firm-iac-buys-12pct-stake-in-mgm-resorts/
 
ニューヨークに本社を置くアイ・エー・シー・インタラクティブ(IAC)は、カジノオペレータMGMリゾーツインターナショナルの株式12%を、約10億ドル(約1,060億円)で獲得した。IACは、メディアエグゼクティブのバリー・ディラー氏が率いる。同氏は20世紀フォックスの会長兼CEOを歴任、FOX放送の創設に携わった人物。
 
MGMリゾーツ社のリリースによると、IACは今後、特にオンラインゲームとスポーツベッティング事業に関する戦略的パートナーとして機能する。MGMリゾーツ社の会長であるポール・サレム氏は「ACブランドとデジタルの専門知識は、デジタル資産を活用してゲストの体験を向上させ、BetMGMにおいて一流のiGaming(オンラインベッティング)とスポーツベッティングビジネスを構築していくMGMリゾーツ社の方向性を補完するもの」であると述べている。
 
 
【マカオ】広東 観光ビザ8月26日再開、9月23日全国へ
 
Guangdong tourist visas resume Aug 26, nationwide Sept 23
http://www.ggrasia.com/guangdong-tourist-visas-to-resume-aug-26-nationwide-sept-23/
 
珠海市-マカオの観光ビザ、IVSビザ(個人訪問スキーム)再開に続き、中国広東省の当局は8月26日にマカオへの観光ビザの発行を再開すると報じた。
 
また、中国の国家移民局は、測定後9月23日からは、すべての本土の地域で元通りになると伝えた。しかし、当局がCovid-19の「中リスク」と「高リスク」と定義した場所に住む中国在住者と、ビザ申請前の14日間に該当場所に旅行した者には適用されない。
 
JPモルガン証券 (アジアパシフィック)は「これは中国本土とマカオの間の旅行・国境政策が9月末(とりわけ中国の10月の大型連休前)までに完全に正常化されることを意味し、我々の見解では、これは我々と市場が期待していた青空シナリオの一つである」とコメント。マカオGGRは、隣接する珠海市と広東省からの需要により「ビザ再開後、数週間でほぼ完全に回復する」と予想する。
 

【マカオ】サクセス・ユニバース、上半期の損失を掲げCovid-19を非難
 
Success Universe flags 1H loss, blames Covid-19
http://www.ggrasia.com/success-universe-flags-1h-loss-blames-covid-19/

マカオのカジノホテル「ポンテ16」に出資するサクセス・ユニバース・グループは上半期の連結損失が、約1億2,000万香港ドル(約16.4億円)から1億5,000万香港ドル(約20.5億円)の範囲で計上される見込みを発表した。同社は2019年6月30日までの半年間では、4億8,700万香港ドル(約67億円)の連結利益を計上していた。上半期の予想損失は、主に「2020年初頭からのCovid-19の発生により、ポンテ16事業体に関連する『相当な損失』をグループが負担したことによるもの」と、香港証券取引所への報告書で述べた。
 

【韓国】韓国のパラダイスは売上高の減少 第2四半期の赤字幅が拡大
 
S.Korea’s Paradise 2Q loss grows as sales plunge
http://www.ggrasia.com/s-koreas-paradise-2q-loss-grows-as-sales-plunge/
 
韓国で外国人専用カジノを運営するパラダイス社は、第2四半期の純損失が318.8億ウォン(約28.6億円)、売上高は前年同期比68.1%減の746.4億ウォン(約67億円)近くとなった。カジノ売上高は前年同期比65.7%減の355.5億ウォン(約32億円)に達した。
 
これらはCovid-19パンデミック対策の一環として実施された「旅行制限」によるものと、報告書で述べた。パラダイス社は3月24日に4つのカジノを2週間閉鎖していた。エンターテインメント施設などのゲーム以外の施設も含め閉鎖された。4月13日に済州島のカジノを再開し、4月20日に残りの3つのカジノ施設で営業を再開した。
 
日本のセガサミーホールディングスとの合弁事業である、パラダイスシティの第2四半期全体の売上高は前年同期比75.4%減の260.2億ウォン(約23.2億円)となった。また、カジノの売上高は前年同期比81.5%減の159.9億ウォン(約14.3億円)となった。同施設では7月1日より、パラダイスシティのホテルアートパラディソ、クラブCROMA、スパCIMER、テーマパークWonder Boxなどの一部の非ゲーミング施設も休止している。パラダイスシティの公式ウェブサイトによると、これらの施設は、韓国でCovid-19感染数が急増していることを理由に、「さらなる通知があるまで」継続するとしている。

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セガサミーが第1四半期決算を発表 新型コロナの影響で赤字に (JaIR編集部)
https://jair.report/article/413/
 

【韓国】カジノオペレーター江原ランド 第2四半期に3,840万ドル(約41億円)の損失を計上
 
Casino op Kangwon Land posts US$38.4mln 2Q loss
http://www.ggrasia.com/casino-op-kangwon-land-posts-us38-4mln-2q-loss/
 
カンウォンランド(江原ランド)は第2四半期に455.6億ウォン(約41億円)の損失を計上した。前年同期は50.94億ウォン(約45.7億円)の利益であった。また、6月30日までの3ヶ月間のゲーミング収入(GGR)は283億ウォン(約25.4億円)で、前年同期比91.4%減となった。
 
同社は、韓国で唯一、国内プレーヤーへのカジノが許可されている「カンウォンランド(江原ランド)」を運営している。同グループは、カジノの売上高が減少した理由についてコメントを出さなかったが、同リゾートのカジノは2月23日より、Covid-19感染拡大により臨時休業していた。閉鎖期間が何度も延長され、カジノは5月8日まで再開せず、その後はVIP営業のみとなっていた。
 
 
2020年8月10日(月)
 
【ラスベガス】カジノ再開、6月のラスベガスの訪問者数は70.5%減
 
Las Vegas' visitor volume down 70.5% in June as casinos reopen
https://www.yogonet.com/international/noticias/2020/08/10/54247-las-vegas-visitor-volume-down-705por_ciento-in-june-as-casinos-reopen
 
ラスベガス観光局(LVCVA)によると、6月の主要な観光指標はすべてマイナスとなり、3月より続く傾向となった。Covid-19流行により、州が命じた各施設の収容人数の制限に加え、航空便の減少、旅行不安の結果、ラスベガスの6月訪問者数は1,065,100人で、2019年の同月の訪問者数3,607,400人と比較し、70%減少した。LVCVAは、ストリップ地区の稼働率を40.4%、ラスベガス・ダウンタウン地区の稼働率を36.5%、週末の稼働率を51.8%、平日の稼働率を36.5%と発表した。ラスベガスは通常時、これらの各カテゴリーで70%から90%の間で推移していた。
 

【ラスベガス】マッカラン国際空港でもWeChatアプリが使用不可に
 
McCarran airport no longer using WeChat app
https://www.reviewjournal.com/business/tourism/mccarran-airport-no-longer-using-wechat-app-2091737/
 
マッカラン国際空港では、到着する中国人観光客の観光ガイド用のWeChatアプリが禁止された。ラスベガスを拠点とするゲーミングオペレーターも数年前からWeChatの利用を行っていた。2016年には、シーザーズ・エンターテイメントが、中国観光客がアプリを介し直接ホテル予約するオプションを用意していた。

トランプ大統領は国家安全保障上のリスクがあると指定する「TikTok」と「WeChat」の使用を、事実上禁止している(禁止令は45日後に発効する予定)。
 

【ラスベガス】ネバダ州のマーケティング・キャンペーン ステイケーション中心へ
 
Nevada marketing campaign centers on staycations
https://www.reviewjournal.com/business/tourism/nevada-marketing-campaign-centers-on-staycations-2092183/

ネバダ州観光委員会は、州内での旅行や消費を奨励する「Discover Your Nevada」プログラムに最大30万ドル(約3,195万円)を費やすことを満場一致で承認した。キャンペーンの目標としてはでは、州内の旅行数をはじめ、ネバダ州ウェブサイトへの訪問者数の増加、ホテルの占有率、ソーシャルメディア・エンゲージメント、ネバダ州ブランドの認知度、ニュースレター購読者数などのKPI(重要業績評価指標)が含まれる。州の観光復興計画に使用される予算は、ラスベガスのホテルの客室税から捻出される。

「Discover Your Nevada」プログラムに最大30万ドルを費やし、州内の旅行喚起を行う

【ラスベガス】HyperX Esportsアリーナ、ラスベガスでの対面イベントの予約を再開へ
 
HyperX Esports Arena resumes booking in-person Las Vegas events
https://www.reviewjournal.com/business/casinos-gaming/hyperx-esports-arena-resumes-booking-in-person-las-vegas-events-2092221/
 
HyperX Esportsアリーナ・ラスベガスを運営するアライド・eスポーツ・エンターテイメント社のトニー・フン最高財務責任者(CFO)は、同社はオンライントーナメントやイベントに注目を移していたが、ゲーム会場での「対面」イベント予約を再開することを株主に向けて伝えた。同アリーナは、今年初めにパンデミックの影響で閉鎖された後、6月下旬、安全上の制限を受けて一部を再開していた。
 
アライド・eスポーツは、昨年の同時期収益730万ドル(約7.7億円)と比べ、第2四半期中に460万ドル(約4.8億円)の収益減を報告した。
 
 
 【マカオ】珠海(中国)、マカオへの観光ビザ、IVSを8月12日から再開へ
 
Zhuhai to restart IVS, tour visas to Macau on Aug 12
http://www.ggrasia.com/zhuhai-to-restart-ivs-tour-visas-to-macau-on-aug-12/
 
中国本土の珠海市(マカオの隣)の当局は8月12日にマカオへの観光ビザの発行を再開する。焦点となっていた、IVSビザ(個人訪問スキーム)を使用したパッケージ旅行や個人旅行のための査証を含むことが、マカオの社会文化長官アオ・イェオン・ユー氏の記者会見で発表された。また、同氏はIVSとパッケージツアービザの再開を、中国本土の他の都市にも徐々に拡大していくと述べた。
 
IVSビザ(個人訪問スキーム)は今年1月下旬に、Covid-19 封じ込め対策として発行を停止されていた。業界関係者の間では、IVSビザ(個人訪問スキーム)の復活は、マカオのカジノ市場回復の鍵を握っていると言われている。
 
 
【韓国】グランド・コリア・レジャー 第2四半期はパンデミック影響で2,000万ドル(約21億円)損失を計上

GKL reports US$20mln loss in 2Q due to pandemic
http://www.ggrasia.com/gkl-reports-us20mln-loss-in-2q-due-to-pandemic/
 
韓国で外国人専用カジノを運営するグランド・コリア・レジャー社(GKL)は、前四半期の純利益が147.2億ウォン(約13億円)弱だったのに対し、今回の第2四半期に235.6億ウォン(約21億円)の純損失を計上したことを報告した。なお同社は、2019年(前年同時期)第2四半期の純利益を200.5億ウォン(約18億円)と報告していた。

GKLは韓国観光公社の子会社で、韓国の文化体育観光部に所属しているカジノ運営会社である。韓国で外国人専用カジノ「セブンラック」のブランドで、首都ソウルに2つ、南の港町釜山に1つの計3つのカジノを運営している。
 

【韓国】済州ドリームタワー、10月に本格始動の可能性

Jeju Dream Tower may launch, fully, in Oct: promoter
http://www.ggrasia.com/jeju-dream-tower-may-launch-fully-in-oct-promoter/
 
韓国済州島の中心部に位置する外国人専用カジノを併設した新リゾート「済州ドリームタワー」のプロモーターは、今年10月にプロジェクトを開始し「すべての施設」を一度にオープンさせる計画だという。
 
GGRAsiaの取材によると、運営会社であるロッテツアー開発株式会社の最高執行責任者兼副社長のローレンス・テオ氏は、「カジノを含む全ての施設を一度にオープンしたいと考えている」と述べた。テオ氏は、現在、カジノリゾートプロジェクトの建築許可申請を行っている過程であると付け加えた。「これに続いて、ロッテホテル済州から済州ドリームタワーにカジノライセンスを移転するアセスメントを行う予定だ」とコメントした。済州島は済州特別自治道であり、済州島当局によると、済州島の既存カジノ運営会社が現地でカジノ運営能力を2倍以上に拡大しようとする場合、このような社会的影響評価が法律で義務付けられている。済州ドリームタワーは2016年5月に着工。38階建てで、済州島で最も高いビルとなる。この複合施設には、カジノをはじめとするレジャー施設のほか、グランドハイアットブランドのホテルが入居することが事前に発表されている。