メルコリゾーツが第1四半期未監査決算を発表 ローレンス・ホーCEOは日本進出の意欲を改めて明言

JaIR編集委員・玉置泰紀

 2020年5月14日、メルコリゾーツ&エンターテインメントは未監査の 2020 年第1四半期の決算を発表した。
 
 営業総収入は 8.1億米ドルで、前年同期の13.8億米ドルから約 41%減。主な要因としては、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大抑制のために実施されたマカオにおけるカジノ施設の一時閉鎖や強化された隔離措置、さらにソーシャルディスタンスを確保するための事業全般での軟調な業績によるもの、としている。 前年同期の1.911億米ドルの営業利益に対して、2020 年第 1 四半期の営業損失は1.499億米ドル。 2020 年第 1 四半期の調整後プロパティEBITDAは 7,530 万米ドルで、前年同期の 4.135億米ドルの82%減になった。

 2020 年第 1 四半期の純損失は 3.64億米ドル(ADS1 株当たり 0.76 米ドル)で、前年同期は 1.201億米ドル(ADS1 株当たり 0.25 米ドル)の純利益だった。2020年の第1四半期における非支配 株主に帰属する純損失は 4,200 万米ドルであり、2019 年第1四半期に非支配株主に帰属する純利益は190 万米ドルだった。

 メルコリゾーツの会長兼最高経営責任者(CEO)ローレンス・ホーは、プレスリリースの中で「日本は重要な焦点のひとつ」「世界に類を見ない日本ならではの特徴ある統合型リゾートを横浜が実現することをサポートできる絶好の立場に当社を置く」と強調しており、日本のIRへの参画を改めて明言している。
以下は、ローレンス・ホーのコメント全文

 「COVID-19 が世界の旅行産業と統合型リゾート施設に前例のない困難をもたらしている中、ウィルスの蔓延を防ぐため積極的な対応をとったことに、私は中華人民共和国政府とマカオ特別行政区政 府に対し心からの感謝を申し上げます。また、この困難な状況で私たちがまさに必要としていた決断力のあるリーダーシップを発揮されたマカオ特別行政区長官にもお礼を申し上げます

 当社は堅実な方法でバランスシートの管理を継続しています。当社は、2020年3月31日時点で、 12億米ドル以上の現金と現金と同等の資産を保有していました。2020年4月に新たなシニア融資契約を締結しながらも、約16億米ドルのリボルビング借入可能枠をまだ引き出していません。さらに、当社が保有するクラウン・リゾート・リミテッドの株式を売却することで、当社はバランス シートを更に補強しました。この売却に伴う総売却高は3億5,500万米ドルとなりました

 COVID-19の流行を考慮した流動性の確保と当社の事業への投資を継続するため、当社取締役会は当社の四半期配当計画を停止することを決定しました。これは、現状を踏まえた堅実な対応と言え ます。当社は、四半期ごとの定期的な配当により株主の皆様に資本を還元し続けることにコミット し続けるとともに、事業環境に進展があった際には四半期配当の再開を検討します。

 この困難な需要環境下で当社はコストを管理することに集中する一方、当社の貴重な社員の長期 的な成長に対するコミットメントを全力で維持し続けています。マカオでの力強く深い伝統を持つ 選ばれる企業として、当社は当社の長期的な成功が、社員の勤勉さと献身、及びマカオが旅行・エンターテインメントにおける世界をけん引する目的地として発展することに依拠していると信じています。社員の発展とコミュニティへの支援に対する当社の貢献は、市場をけん引するトレーニングプログラムと、赤十字社の中国湖北省支部、マカオ労働組合連合会(Macao Federation of Trade Unions)、マカオ女性総合協会(Women’s General Association of Macau)、キプロス保健省、フィリピンにおけるコロナウィルスの影響を受けた家族や医療従事者へ最近行った寄付によって裏付けられています

 最近出版された2020フォーブス・トラベル・ガイドにおいて、フォーブスの開業時のレビュー で、当社は新記録となる 107 個の星を獲得し、モーフィアスは、ホテル、スパ及びダイニングの全てで五つ星を獲得した世界で初めての、そして、唯一の施設となる栄誉にあずかりました

 サステナビリティは当社の事業における重要な優先事項であり続けています。2020年3月には、 当社は、世界的な非営利環境団体であるCDPより 2019年の Best First Time Performerに選ばれました。当社は今年初めにCDPよりA 評価を受け、中華圏地域で開示を行っている企業の中で最高評価のうちの1つを獲得しました。これらの評価は当社の環境保護への努力、そして気候変動リスクを 緩和することへの注力とコミットメントを証明するものです

 当社は、世界各地の開発計画にコミットし続けていきます。スタジオ・シティの拡張工事は順調 に進んでいます。完工により、約900室の新たな高級客室とスイートルーム、世界で最大の室内/室 外ウォーターパークの一つとなるシネプレックス、高級ダイニングレストラン、そして最新の MICE スペースが増設されます。ヨーロッパでは、完成すれば500室のラグジュアリーな客室、1,500 席規模の円形演技場及び約10,000㎡の MICE スペースを備えたヨーロッパ最大の統合型リゾートとなる、シティ・オブ・ドリームス・メディタレニアンを開発中です」

 最後に、当社にとって、日本は重要な焦点のひとつであり続けます。当社のアジアのプレミアム部門への注力、高品質な施設ポートフォリオ、クラフトマンシップへの注力、世界トップレベルのエンターテインメントを提供することへの情熱、市場をリードするソーシャルセーフガードシステム、パートナーシップ構築について確立された実績、卓越したゲストサービスに関する企業風土及び雇用拡大へのコミットメントは、世界に類を見ない日本ならではの特徴ある統合型リゾートを横浜が実現することをサポートできる絶好の立場に当社を置くものと信じています」 

■メルコリゾーツ&エンターテインメント公式サイト 5月14日発表プレスリリース
「メルコリゾーツ、2020年第1四半期未監査決算を発表」
https://www.melco-resorts.jp/jp/doc/Melco%201Q'20%20Earnings%20Announcement_Jap.pdf