大阪府・市がIRの実施方針案を公表 万博前のIR開業を目指す

大谷イビサ(JaIR編集部)

 2019年11月21日、IRの誘致を進める大阪府・市はIRの実施方針案を公表した。誘致を目指す自治体としては初めての実施方針案の公表となる。



 対象は夢洲の約49ヘクタールで、事業期間は35年間を想定している。費用負担として、IR事業の実施コストや賃料、事業者選定に要した費用のほか、202億5千万円と見込まれるインフラ整備に要する費用の一部、環境アセスメントの現況調査に要した費用などを求めている。

 中核施設としては、収容人数6000人規模の会議室を持つ国際会議場や展示面積10万㎡以上の展開会場などのMICE施設のほか、魅力増進施設、送客施設、3000室以上の宿泊施設を想定する。また、リゾート、エンターテイメント拠点などの設置・運営、IRの魅力・持続可能性を高める取り組みやスマートなまちづくり、危機管理・防災対策、ギャンブル依存症や治安・地域風俗環境などの対策なども条件とされた。さらに、カジノ事業の収益を活用した再投資義務やIR区域拡張予定地の新たな開発なども課されている。

 来月からIRオペレーターの公募を始め、2020年の6月頃に選定。2021年1月から予定されている区域整備計画の認定を申請する。「2025年の大阪・関西万博前のIR開業をめざしつつ」との記載はあるが、具体的な時期は明言されなかった。
 
■関連サイト
報道発表資料 「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域整備 実施方針(案)」を公表します
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/irsuishin/0000486084.html