2019年8月26日に和歌山で開催された統合型リゾート(IR)のシンポジウム後半。和歌山のIRに手を上げるサンシティ グループ、バリエール・ジャポン、ブルームベリーリゾーツジャパンなどのオペレーターがプレゼンテーションを披露した。
サンシティ グループ エグゼクティブ・ディレクター 歐中安氏
また、会場ではサンシティ グループ エグゼクティブ・ディレクターである歐中安氏が登壇し、「歴史、文化、伝統、自然の資産に恵まれた和歌山だからこそできるIR」と語る。その上で、①県内観光の玄関口となり観光の活性化に寄与、②和歌山をエンターテインメントと伝統文化の集積地として再生する、③主要な顧客であるアジア地域の富裕層を確実に誘致する、④和歌山の若者や高齢者に雇用機会を提案する、⑤地元企業を発展させ、生活水準の向上に貢献する、⑥CSRの一環として公共福祉活動の参加するなど、6つの貢献を発表した。
さらにサンシティは、世界で数多くのIRを設計してきたデザインチームの「Aedas」を起用した和歌山IRの提案を動画で披露した。立地場所として想定されているマリーナシティにおいて、和歌山の文化、自然、地理遺産を結合させた意匠のコンセプトをアピールした。
文化、自然、地理遺産を結合させたIR2.0をビデオで披露
バリエール・ジャポンのジョナタン・ストロック氏
日本でのIR成功の鍵は「日本文化とフランス文化の融合」だという。「リゾートは地域文化に適応すべきであり、その逆であってはならない」(ドミニック・ドゥセーニュ・バリエールグループCEO)という言葉の通り、地域への適応を重視。マリーナベイシティに日本のデザイナーを起用した白亜のIRのイメージ図を披露した。
バリエールの描く和歌山のIRはリゾート性を重視
和歌山のIRは60万㎡を想定。ホテル2軒は、500室のスイートルームを含む、全2500室が用意される。カジノはIR全体の3%になる1万5000㎡。最大1万2000人を収容できるMICE施設やショッピングモール、スパ・温泉、日本の魅力増進施設なども用意され、直接雇用は2万人を予定しているという。
ブルームベリーリゾーツ・ジャパンの桐山満啓氏は、「日本版IRは地域と連携した未来のまちづくり事業だと捉えている」と語り、エンタテインメントやMICE、カジノ、ホテル、送客など重層的な事業展開が地域の活性化に大きなメリットがあるとアピールした。また、観光客が県内を循環する仕組み作りにより、アジアに加えて、インド、中東、欧州、オーストラリアなど幅広いターゲットが見込めるという。
ブルームベリーリゾーツ・ジャパンの桐山満啓氏
和歌山でのIRの波及効果や促進要因、阻害要因などを概説した桐山氏は、最後に制作中のパースを披露。「和歌山は候補地として非常に魅力的であり、現時点でファーストバッチを確保できる有力な地域だと認識しています。仮にIRが大阪にできたとしても、和歌山にできないとは思いません」と語り、より具体的な検討を進めていくと語った。
ブルームベリーの描くIRのイメージ
■関連サイト
IR推進室(和歌山県)
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/ir/top.html
地域密着型の「IR2.0」を目指すマカオのサンシティ
2007年に設立されたサンシティ グループは、カジノへのVIP送客や回収などを手がけるジャンケット事業をマカオで手がけており、最近ではエンタテインメント事業、IRオペレーターへの転換を図っている。冒頭、CEOのアルビン・チャウ氏がビデオレターで登場し、レストランやショッピングモール、イベント、コンサート、映画制作など幅広いエンタテインメント事業をアピールしつつ、日本の伝統文化をテーマにした地域密着型のリゾート型IR「IR2.0」を提案する。サンシティ グループ エグゼクティブ・ディレクター 歐中安氏
また、会場ではサンシティ グループ エグゼクティブ・ディレクターである歐中安氏が登壇し、「歴史、文化、伝統、自然の資産に恵まれた和歌山だからこそできるIR」と語る。その上で、①県内観光の玄関口となり観光の活性化に寄与、②和歌山をエンターテインメントと伝統文化の集積地として再生する、③主要な顧客であるアジア地域の富裕層を確実に誘致する、④和歌山の若者や高齢者に雇用機会を提案する、⑤地元企業を発展させ、生活水準の向上に貢献する、⑥CSRの一環として公共福祉活動の参加するなど、6つの貢献を発表した。
さらにサンシティは、世界で数多くのIRを設計してきたデザインチームの「Aedas」を起用した和歌山IRの提案を動画で披露した。立地場所として想定されているマリーナシティにおいて、和歌山の文化、自然、地理遺産を結合させた意匠のコンセプトをアピールした。
文化、自然、地理遺産を結合させたIR2.0をビデオで披露
日本とフランスの文化を融合させるフランスのバリエール
1912年創業で100年以上の歴史を持つフランスのバリエールは、カジノ事業およびラグジュアリーホテルを展開し、レジャーやエンタテインメントに関しても実績を持っている。現在4代目という創業者の家族経営会社で、「過去があるからこそ未来を切り拓くことができる」という歴史と伝統を持っているという。バリエール・ジャポンのジョナタン・ストロック氏
日本でのIR成功の鍵は「日本文化とフランス文化の融合」だという。「リゾートは地域文化に適応すべきであり、その逆であってはならない」(ドミニック・ドゥセーニュ・バリエールグループCEO)という言葉の通り、地域への適応を重視。マリーナベイシティに日本のデザイナーを起用した白亜のIRのイメージ図を披露した。
バリエールの描く和歌山のIRはリゾート性を重視
和歌山のIRは60万㎡を想定。ホテル2軒は、500室のスイートルームを含む、全2500室が用意される。カジノはIR全体の3%になる1万5000㎡。最大1万2000人を収容できるMICE施設やショッピングモール、スパ・温泉、日本の魅力増進施設なども用意され、直接雇用は2万人を予定しているという。
フィリピンや韓国で実績を積むフィリピンのブルームベリー
ブルームベリーリゾーツは、世界22カ国で港湾・ターミナル管理を手がけるフィリピンのラゾン企業グループの一員としてリゾート事業を展開している。フィリピンのマニラにおいて、ホテルやMICE施設、シアター、カジノなどを含む「ソレア・リゾート&カジノ」を開業しており、拡張工事を継続している。最近は韓国の済州にあるサン・ホテル&カジノも買収。ケソン市に約1000億円のIR「ソレア・メトロ・ノース」、バラニャーケ市にクルーズ港である「ソレア・クルーズセンター」をそれぞれ建設している。ブルームベリーリゾーツ・ジャパンの桐山満啓氏は、「日本版IRは地域と連携した未来のまちづくり事業だと捉えている」と語り、エンタテインメントやMICE、カジノ、ホテル、送客など重層的な事業展開が地域の活性化に大きなメリットがあるとアピールした。また、観光客が県内を循環する仕組み作りにより、アジアに加えて、インド、中東、欧州、オーストラリアなど幅広いターゲットが見込めるという。
ブルームベリーリゾーツ・ジャパンの桐山満啓氏
和歌山でのIRの波及効果や促進要因、阻害要因などを概説した桐山氏は、最後に制作中のパースを披露。「和歌山は候補地として非常に魅力的であり、現時点でファーストバッチを確保できる有力な地域だと認識しています。仮にIRが大阪にできたとしても、和歌山にできないとは思いません」と語り、より具体的な検討を進めていくと語った。
ブルームベリーの描くIRのイメージ
■関連サイト
IR推進室(和歌山県)
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/ir/top.html