ラスベガスの美術館で大西康明氏の作品が展示

JaIR編集部

 日本MGMリゾーツは8月1日、ラスベガスの美術館「ベラージオ・ギャラリー・オブ・ファインアート(BGFA)」において、世界的に知られる日本出身の現代アーティスト大西康明氏の作品を展示すると発表。同リゾートの「アーティスト・スタジオ」に大西氏をアーティスト・イン・レジデンスとして迎える。

 8月12日には、2つの大型インスタレーション作品を目玉とした個展『Permeating Landscape(浸透する風景)』を開始。8月28日には、米国現地で調達した材料を使い、伝統的な金属細工と、鋳造技術を組み合わせた新しい彫刻をアーティスト・スタジオで制作する。開催期間は10月27日まで。

 1つ目のインスタレーション『垂直の量』は、空洞や余白と呼ばれる「ネガ」の空間への大西氏の視点を深めた作品だという。12個のポリエチレンの袋がスペース全体に点在し、袋が垂直に動くことで、拡張と収縮を繰り返し、空と満の間を往来するとのこと。

 2つ目のインスタレーションは、今回の個展のために特別に制作する未公開のオリジナル作品だという。ワイヤーを編み込み、山のような形を作るので、来場者はフワフワとした曖昧な形状の空間を歩けるとした。

 大西康明氏は、インスタレーションの媒介、彫刻、絵画などで世界的に有名なアーティスト。イスラエルのウィルフリッド・イスラエル美術館や、愛知県立美術館など、国内外のさまざまな美術館で個展を開催してきた。2011年には国立国際美術館(大阪)の「世界制作の方法」展覧会にも参加している。