<IR用語集・基礎知識> IR基本方針(案)

JaIR編集部

政府は、2019年9月4日、IR整備法の第5条第1項に基づき、IR区域の整備のための基本的な方針を定める基本方針(案)を公表した。

この中で、全国で最大3カ所が選ばれる特定複合観光施設区域の認定を受けるために必要な選定基準が明らかにされている。

基本方針(案)は以下の6項目からなる。
①IR区域の意義及び目標
②IR整備の推進
③IR事業・IR事業者
④区域整備計画の認定
⑤インバウンド促進やギャンブル等依存症対策など関係施策との連携
⑥カジノ施設の有害影響排除

このうち④区域整備計画の認定の中で、次の5つの認定審査の基準が明らかにされた。
①IRエリア全域のコンセプトが明確で施設の質や広さ、デザインなどが魅力に富み国際競争力の高いこと 
②2030年の政府の観光戦略目標(インバウンド6,000万人・消費額15兆円)に貢献する、観光や地域への経済効果が見込めること 
③IR事業者の運営能力や財務面の安定性・地域との関係の良好性 
④カジノ収益の自治体への還元・IR事業の内容の向上 
⑤犯罪の予防、依存症対策などカジノ施設の悪影響排除を効果的に講じる

これらの基準は、2019年3月に閣議決定された「特定複合観光施設区域整備法施行令」で定められた施設の規模要件を満たしていることが求められている。

政府が最大3カ所の区域認定を行うに際して評価を行うための、項目ごとの配点については、今後、国土交通大臣が策定公布する「基本方針」で明らかにされる。