横浜イノベーションIR協議会開催、林市長、黒岩知事が意見交換

JaIR編集部

 IR整備法に基づく横浜イノベーションIR協議会が17日、パシフィコ横浜で開催された。林文子・横浜市長が議長となり、黒岩祐治・神奈川県知事ら出席者に横浜市が作成した「横浜IRの方向性」の資料が説明をされ、市と県が一体で一体で、IR(統合型リゾート)に取り組んでいくこととなった。


横浜イノベーションIR協議会の議長になった林市長
 

林市長は今後の財政見通しなどからIR推進を表明、黒岩知事は依存症対策の連携を強調

 協議会には、林市長、黒岩知事のほかに相原道子・横浜市立大学学長、磯﨑保和・横浜市町内会連合会会長、上野孝・横浜商工会議所会頭、大崎哲郎・神奈川県公安委員会委員長が出席、計6名で話し合われた。

 会議の冒頭、林市長は、法人税の伸び悩みなど中長期の財政見通しの厳しさを訴え、将来の成長のためには、国家的なプロジェクトであるIRに取り組むことで成長を実現したいと、シンガポールの成功例を引き合いに説明、この協議会では、ギャンブル依存症などの不安を払しょくしていきたいと話した。そのうえで、出席者には忌憚のない意見を出してほしいと求めた。

 そのあと、横浜市より、「横浜IRの方向性」という14ページの資料の説明があり、IRの予定地である山下ふ頭と京浜臨海地区、東神奈川臨海部周辺地区、横浜駅周辺地区、MM21中央地区、MM21新港地区、関内・関外地区を合わせた港湾エリアをインナーハーバー(内港地区)と位置づけ、都心臨海部との融合をイメージ、環境・防災・最先端技術を駆使したスマートシティ、ユニバーサルデザインなどの”未来の街のショーケース”としたいと、説明をした。経済効果などについては、過去のRFCを今回追加したRFCで精査中とし、政府の基本方針(案)の修正に基づくスケジュールの変更についても説明された。

 この説明を受け、黒岩知事は理解を示し、基礎自治体をバックアップしていくことを明言し、特にギャンブル依存症については神奈川県としても取り組んでいるところで、今後もしっかり横浜市と連携していきたいと話した。

 協議会後半は募集要項など公開できない内容もあることから非公開となったが、大阪府・市などが一体でIRを進める中、横浜市と神奈川県についても、今回の参加メンバーで取り組みの構成がクリアになった、と言える。


ギャンブル依存症などで横浜市との連携を明言した黒岩知事


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